次のシーンでは、カラオケ店でバイトをしている主人公の様子が映し出されます。
彼は学校を卒業した後、バイトをしながら役者を目指していたのでしょう。
しかしその表情から察するに、どうやら主人公の夢は上手くことが運ばなかった様子。
そのままの流れで、なんとなくバイトを続けているといったところでしょうか。
夢への熱意はすっかり冷めてしまった…けど、このままではいけないような、モヤモヤした気持ちがある…そんな雰囲気です。
1:13~輝きを取り戻させようとする3人
そんな主人公の様子を見かねたのか、彼が働くカラオケ店にまでやってくる石原。
いつもバンドで歌っている石原が、カラオケで歌っている姿はレアですね!
主人公を元気付けようとするかのように、ノリノリで歌う石原ですが、対する主人公はそっけない態度…。
やはり彼に立ち込めている暗雲はそう簡単には晴れそうもないようです。
仲間のピンチを聞きつけて続々と顔を出すメンバーたち
そして石原から主人公の様子を聞きつけてのことか、ベースの秋澤もカラオケ店にやってきます。
彼は元気付けるのもそうですが、「久しぶりに主人公に会えてうれしい」といった印象。
人なつっこい笑顔が和ませてくれますね。
バイトの帰り道では、ドラムのせとからも電話がかかってきたり。
3人がそれぞれに主人公を気に掛けている様子が伝わってきます。
4人は青春時代に夢を語りあった仲。
仲間のピンチを聞きつけて駆け付ける様子に、心温まるものを覚えますね。
1:45~こんなはずじゃなかった
引き続いてカラオケ店員のバイトをしていた主人公ですが、バッと書類を投げ出すシーンが。
まるで「こんなはずじゃなかった!」とでも言っているかのようです。
3人の温もりに触れたからでしょうか。
主人公の中で何か、感情が動き始めたような描写がここで表れます。
台本を持って屋上に現れた彼の想いは…
そして続いてのシーンは屋上で演奏する3人を目掛けて、階段を昇る主人公を映し出したもの。
手に持たれているのは、あのころと同じ台本。
そして屋上の扉を彼が開けるシーンでMVは終わりを迎えます。
主人公は4人で過ごしたあのころの熱を取り戻したのではないでしょうか?
ここから、彼のまた新たな一歩が始まる…その気になればどこからだってやり直せる…そんなメッセージを感じさせるMVになっていました。
そして歌詞の内容もMVの物語とリンクするものになっています。
ここから少しだけ覗いてしまいましょう!
歌詞を覗いてみよう!
進歩のない日々に徐々に慣れてしまう主人公
右も左も先も見えない
恐怖に怯えて過ごしていたら
歯車のような人生に
麻痺してしまっている僕がいた
時計の針をただ見つめている
模型の中での生活はもう
溜息ばかりで息をして
冷めきった日々に痺れを切らしてる
出典: ゴーストバスター/作詞:石原慎也 作曲:Saucy Dog
主人公は役者を目指すため、最初は意気揚々と新たな道を踏み出したのではないでしょうか。
しかし何を始めるにしたって、経験を積んでいなければ、周りにその道に詳しい人もいなければ、チャンスのつかみ方もわかりません。
とりあえずはバイトしながら、頑張っていれば何か道が見えてくるはず…。
多くの人が同じようなことを考えるのですが、結局は道が見えてくる前に、何も進歩しない日々に慣れてしまうんですよね。
やりたいことに邁進できず、バイトしかしていない彼はまさに歯車のよう。
そうこうしている間に時間は刻一刻と過ぎていくのですが、時計を眺めてはため息をもらすだけ。
わかっているのに動けない…夢を追う人がおちいってしまいがちな、そんな現実が描かれていますね。
「どうせ無理」という周りの視線が夢をうばっていく
周りの声に殺されて僕は
夢を見失う亡霊になり腐ってしまいそうだ
「言いたいやつらには勝手に言わせておけばいいさ」
お前の言葉で僕は今日も生きてる
出典: ゴーストバスター/作詞:石原慎也 作曲:Saucy Dog