本を読み進めるうちに、主人公は決定的な事実に気づきます。

「君」との性格の相違です。

主人公にとって、ヘミングウェイは難しかったのでしょうか。

あるいは、そもそも本1冊ぶんの文章を読むこと自体にひるんだのかもしれません。

これは同じ空間で授業を受けているだけでは気づけないことです。

授業中は、まだまだ私語が許されません。

ほとんどの時間は先生の話を聞くことに充てられています。

同じ空間で、同じ話を聞いていても、相手を完全に理解することはできないのです。

ここで、主人公は疑問を抱きます。

なぜ「君」のことが好きになったのでしょうか。

「好き」という感情は、理性よりも先にやってきます。

後から理由が分からず驚いてしまうこともあるくらいです。

同じ驚きが、ここで主人公を包んでいます。

そもそも、「好き」になるのに理由はあるのでしょうか?

主人公が理由に気づく日はいつになるのでしょう。

それは主人公にしか分かりません。

「好き」の理由を見つけるために

「君をもっと知りたい」

出典: 図書室の君へ/作詞:秋元康 作曲:杉山勝彦

再び、印象的な語りです。

たった一言ではありますが、ここには大きな意味が含まれています。

序盤の語りでは、「君」のことを知りたい理由がついていました。

それは「君」のことが好きになったからです。

しかし、ここには理由がありません。

「君」を見ているうちに、新たな理由が加わったからではないでしょうか。

それこそ「君」を好きになった理由を知りたいから。

それは主人公自身の心の問題です。

同時にこれに対する答えは、「君」の好みを知ろうとするうちに得られる可能性もあります。

何を「好き」何を「嫌だ」と感じるかは、非常に心理的なものだからです。

この問題は輪の形になっていると表現できます。

まず、主人公は「君」が好きだと思いました。

次に、「君」をもっと知りたいと考えます。

そうして図書館に行き、同じ本を読みはじめました。それを描いているのがこの曲です。

ここで疑問に思います。

そもそも、どうして主人公は「君」が好きだと思ったのでしょうか?

「君」は自分とまったく違うことを考えているのに。

「君」を好きだと感じたのは、彼女の何かが主人公の心に引っかかったからのはずです。

主人公はそれに気づき、「君」の何が好きなのかを見極めようとしています。

そうして思考の輪は一周し、「君」を知りたいに戻ってくるのです。

乃木坂のことも、もっと知りたい!

乃木坂46【図書室の君へ】歌詞の意味を考察!何に夢中になっているの?図書館で綴られる恋模様を紐解くの画像

いかがでしたでしょうか。

今回は「図書室の君へ」の歌詞を考察してきました。

乃木坂46楽曲には、魅力的で、考察しがいのあるものがたくさんあります。

この機会に、他の曲の解釈にも触れてみませんか?

気づいたら片想い

乃木坂46【図書室の君へ】歌詞の意味を考察!何に夢中になっているの?図書館で綴られる恋模様を紐解くの画像

今や乃木坂の顔とも言える西野七瀬が初センターを務めた「気づいたら片想い」は、乃木坂8枚目のシングル曲。片想いをする女性の切ない恋心を綴った歌詞には共感できる部分がたくさんあります。歌詞に迫りつつ、初回盤の豪華なDVDの内容もお届けします。

乃木坂46の8枚目シングル「気づいたら片想い」。

最初は気のなさそうなフリをしていた主人公が、だんだん自分の気持ちに気づいていきます。

心情の変化に着目しながら聴けば、新たな共感ポイントが見つかるかもしれませんよ。

制服のマネキン

乃木坂46【図書室の君へ】歌詞の意味を考察!何に夢中になっているの?図書館で綴られる恋模様を紐解くの画像

乃木坂46の代表作ともいえるクールなナンバー「制服のマネキン」。それまでリリースしていたシングルとは全く違うアプローチで世間を驚かせたこの楽曲の魅力に迫ります。 また、歌詞の意味も徹底解析しちゃいます!

「制服のマネキン」は、力強いサウンドと歌が魅力的な1曲です。

今まで気づかなかった新たな視点を発見しませんか?

無料で音楽聴き放題サービスに入会しよう!

今なら話題の音楽聴き放題サービスが無料で体験可能、ぜひ入会してみてね