離れていても繋がり続けていた関係
ここでもう一度出会えたんだよ
僕ら繋がっていたんだずっと
話したいこと
伝えたいことって
溢れて止まらないから
ほらほどけていやしないよ きっと
出典: 三原色/作詞:Ayase 作曲:Ayase
昔どれだけ仲がよくても、時間がその関係を解消してしまうこともあります。
長く会わなかった彼らRGBにもまた、同じようなことが起こり得る可能性があったでしょう。
その不安のようなものは、各々の中に渦巻いていたはずです。
しかし、実際に顔を合わせた瞬間に、彼らはそれが取り越し苦労だったことを知ったようです。
まるで昨日別れたばかりのように、繋がりを意識することができたのでしょう。
長い時間を経てもお互いに、相手に言いたいこと、相手から聞きたいことが山積みになっています。
そんな欲求に気付くことで彼らは、自分たちにあった関係はずっと繋がったままだったと悟るのです。
日々に急かされてもまた会えると信じている
巡る季節に急かされて
続く道のその先また
離れたってさ
何度だってさ
強く結び直したなら
また会える
出典: 三原色/作詞:Ayase 作曲:Ayase
子供の頃は、良くも悪くも世界は狭いのでしょう。
成長するにつれ興味の幅も広がり、友達と遊ぶ以外に割くべき時間も増えてきます。
社会人にもなれば、時間や仕事に追われる毎日が待っています。
RGBの彼らもそのように、目まぐるしく動く季節に翻弄されているかのようです。
流されるままに日々を過ごして、今まで3人で会うこともなかったのでしょう。
しかし、再会を果たしたことで確信も持てたはずです。
どんなに離れていても、会わない時間が長くても、ほんの少しの時間を共有すればいいのだと。
そうすることで関係はより強固なものになり、結び目がほどけてしまうことはないのです。
空白を感じさせない時間が心地いい
せっかくの再会がむしろ、居心地の悪さを生むこともあるかと思います。
会わなかった時間が長過ぎて、どこか他人行儀に感じてしまうこともあるでしょう。
この楽曲の中のRGBたちもまた、そんな不安に苛まれているのでしょうか。
会わなかった時間を埋めるのは容易い
Ah 何だっけ?
思い出話は止まんないね
辿った記憶と回想
なぞって笑っては
空いた時間を満たす
言葉と言葉で気づけばショートカット
出典: 三原色/作詞:Ayase 作曲:Ayase
会わなかった間の時間を埋めるのは、そんなに難しいことではなかったようです。
彼らは互いが知らない空白を埋め合って、互いが共有していた時間を懐かしみます。
話のネタには事欠かず、あの日に戻ったかのようにぐんぐん距離が縮まるのを感じるのでしょう。
こんな風ならいいなと、長く会わなかった人と再会したくなるような気持ちを起こさせます。
決定的に変わってしまったこともある
明日のことは気にせずどうぞ
まるで昔に戻った様な
それでも変わってしまったことだって
本当はきっと幾つもある
だけど (oh-oh) 今日だって(oh-oh)
あっけないほど
あの頃のままで
出典: 三原色/作詞:Ayase 作曲:Ayase
「全然変わってないね」
再会にはお決まりの文句ですが、まるで何も変わっていないということはないはずです。
MVを見ると分かるのですが、幼馴染3人組のうちの1人は女性(=G)です。
引用歌詞の1行目にある台詞は、彼女の夫によるものだと思われます。
理解あるパートナーに感謝して、Gは変わらない2人との再会を楽しみます。
しかし心の中では、やはり変わってしまったものもあると実感しているのでしょう。
その最たる部分が自分の結婚だということも、彼女には分かっているはずです。
YouTubeで公開されているMVには、Gの左手に光る指輪を見てRが驚くシーンもあります。
彼がなぜ驚いたのかは想像するもよし、原作小説でその理由を知るもよしだと思います。
変わってしまった部分に寂しさのようなものを覚えつつも、彼らは変わらない部分に喜んでもいるはずです。
不安や寂しさを感じるのが馬鹿らしくなるくらい、3人は過ぎたあの頃のままなのですから。
再び重なった3人
食事をしながら語り合ったRGBの3人は、二次会にも繰り出します。
昔みたいにはしゃいで笑いながら、楽しい時間を過ごしました。
しかし、そんな時間にも終わりが迫ってきています。
楽しい時間の余韻に浸って帰路に就く
気づけば空は白み始め
疲れ果てた僕らの片頬に
触れるほのかな暖かさ
あの日と同じ様に
それぞれの日々に帰る
出典: 三原色/作詞:Ayase 作曲:Ayase