既婚者のGも含め、3人はオールで再会を楽しんだようです。

充実しながらも疲れを覚えるその顔を、昇ってきた太陽の光が優しく温めてくれます。

片頬に感じたその温もりで、彼らは楽しかった時間が終わるのを感じたのでしょう。

子供の頃は夕日のオレンジが別れの合図だったのでしょうが、大人になった今は太陽の光です。

朝日で別れを感じるという点が、彼らが長く顔を合わせてこなかったことを印象付けているようにも思えます。

いつか泥だらけになった別れた日のように、彼らは「またね」とそれぞれ帰路に就きます。

子供の時よりずっと自由になった大人なのに、なぜ別れなくてはいけないのでしょうか。

それは彼らが間違いなく大人になったからであり、子供の頃にはなかった責任を背負っているからです。

自分の生活や仕事、愛する人との日常へと、彼らは帰る必要があったのです。

RGBの再会を客観的に見ている者としては、一抹の切なさが胸をよぎるのを感じないでしょうか。

別れた道が朝日の中で再び交わり合う

ねえここまで歩いてきた道は
それぞれ違うけれど
同じ朝日に今照らされてる
また重なり合えたんだ

出典: 三原色/作詞:Ayase 作曲:Ayase

それぞれが帰っていく道は、それぞれが今まで歩んできた道でもあります。

それはもういつかのように交わってはいないけれど、重なる瞬間だってきっとあるはずです。

夜明けまで遊んだRGBの3人は今、そのことを痛感しているのではないでしょうか。

かつて3人で夕日に照らされていたように、今は朝日に照らされています。

その光の中で自分たちが再び1つになれたことを、静かに喜んでいるのだと思います。

離れていても消えない絆

YOASOBI【三原色】歌詞の意味を解釈!なぜそれぞれの日々に帰る?僕らが繋がり続けた理由を深読みの画像

過ぎてしまえば、あっという間の時間だったことでしょう。

再会を終えた彼らは今、自分たちのこれからに何を思うのでしょうか。

途切れた時間の先を見に行こう

どこかで途切れた物語
僕らもう一度その先へ
話したいこと
伝えたいことって
ページを埋めてゆくように
ほら描き足そうよ 何度でも

出典: 三原色/作詞:Ayase 作曲:Ayase

3人が会わなくなって、彼らを巡る物語は一旦は途切れました。

しかし、立ち止まったからといって、物語を終わりにする必要はありません。

使いかけのノートを捨てることはせずに、そこに新しい物語を描いていけばいいのです。

互いに共有できなかった時間で、ノートを続きを埋めればいいのです。

そうしていくことでRGBの3人は、一度は途切れた物語のその先を見ることができるのではないでしょうか。

あの日のように「また明日」と別れる

いつか見上げた赤い夕日も
共に過ごした青い日々も
忘れないから
消えやしないから
緑が芽吹くように
また会えるから
物語は白い朝日から始まる

「また明日」

出典: 三原色/作詞:Ayase 作曲:Ayase

いよいよ楽曲の最後を迎えるにあたり、歌詞の中にはRGBを思わせる色が登場しています。

かつては3人で重なって、様々な色を織りなす日々を送っていたはずです。

それが今は叶わなくなってしまったけれど、2度と会えないわけでもありません。

再会を遂げた翌朝に見た朝日が、彼らをまた、あの日に戻してくれたかのようではないでしょうか。

そして彼らは、「またね」と同じくらい言い合った言葉で別れるのです。

本当にまた明日会うわけではなくても、その言葉には大きな安心や喜びが詰まっていると思います。

互いが互いにそういう存在だからこそ、RGBの3人はずっと繋がっていたいと思っているのかもしれません。

何度でも顔を合わせたい、共に物語を作っていきたい、そういう大切な誰か。

人生においてそんな存在を得られた彼らを、羨ましく思わずにはいられないでしょう。

【三原色】は素敵な再会を味わわせてくれる楽曲だった!

YOASOBI【三原色】歌詞の意味を解釈!なぜそれぞれの日々に帰る?僕らが繋がり続けた理由を深読みの画像

今回ご紹介した【三原色】には、素敵な再会が描き出されていたように思います。

再会そのものというよりは、それをできる相手がいることの素晴らしさなのかもしれません。

誰の中にも、かつては仲良く過ごしたものの疎遠になった存在というのはあるのではないでしょうか。

そんな相手と再会することになったら、どんな感じになるでしょう。

願わくば、このYOASOBIの楽曲におけるRGBのような、空白を感じさせない関係でありたいですね。

数々の魅力的な音楽を作るYOASOBIですが、やはり最初のこの曲は外せないでしょう。

小説「タナトスの誘惑」を原作に作られた【夜に駆ける】は、音楽の新しい在り方を見せてくれた気がします。

その後のYOASOBIの快進撃はここから始まったわけで、感慨深い1曲ではないでしょうか。

世界観をリアルに描き出している楽曲として、【怪物】もおすすめです。

アニメ「BEASTARS」のOPにもなった楽曲なので、馴染み深い人もいるかもしれません。

アニメや原作のファンなら、マストで押さえておきたい1曲といえるでしょう。

YOASOBI初の配信限定シングル「夜に駆ける」は、小説『タナトスの誘惑』を原作にして作られてました。2020年の紅白歌合戦でも歌われた名曲です。ポップな曲調のラブソングに聞こえますが、歌詞を読み解けばもう1度聞き返したくなるような驚くような世界が描かれています。歌詞の真意を紐解いていきましょう。

YOASOBIは小説を元にした楽曲が人気を集め、特に若い世代から人気を集めています。活動の幅を着実に広げ、タイアップ楽曲も多く配信しており『怪物』もアニメのオープニングテーマとして起用されました。今回はアニメの物語ともリンクする『怪物』の歌詞を読み解きます。

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