「ラッキーガール」をリリースした当時を振り返る
月日を追うごとに大きな舞台へ、今や日本を飛び出してワールドツアーなんかもやってしまうSILENT SIREN(以下サイサイ)。
その躍進ぶりは本当に目まぐるしく、新曲を出すたびに進化した姿を見せ続けてくれています。
今回紹介するのはそんな彼女たちの最新曲ではなく、少し遡った2014年6月18日に発売されたシングル「ラッキーガール」。
この頃のサイサイはまだ小文字の「Silent Siren」でした。
そしてこの頃は、翌年の自身初の日本武道館公演へ向けてまさに突っ走っていた時期でもあります。
サイサイは紛れもなく叩き上げのバンド
この武道館でのライブも、ガールズバンドとしてはメジャーデビューから最速という記録。
この記録に対して「メンバー全員が読者モデルで見た目が良いから売れたんでしょ」と考えるのは野暮な話です。
どうして彼女たちがこの記録を達成できたのかは、楽曲の良さはもちろん、連日に渡るライブスケジュールが物語っています。
読者モデルというと半分芸能人のようなもの。
しかし彼女たちからすればバンドとそれはまた別の話。
紛れもなく叩き上げで鍛えられた実力を持っているんです。
そんな武道館公演の直前、まさに「ここからのし上がって行くぞ!」と言わんばかりの時期にリリースされた「ラッキーガール」。
この曲からも当時の目標を成し遂げんとする彼女たちの熱意がきっと感じられるのではないでしょうか。
ラッキーガールという楽曲のタイトルとは裏腹に、彼女たちが確立したその地位はラッキーでもなんでもないんですね。
跳んだり踊ったり!楽しげな4人が映し出されるMV
MVはモデルの撮影スタジオのようなセットを舞台に、演奏する4人を映したもの。
跳んだり踊ったりしながら演奏する姿はその容姿も含めて魅力的。
本人たちが楽しそうにしていることが、より楽曲へと聴く人を惹き付けます。
とびきりポップで可愛らしい!でもそれだけじゃない
リリースされたのが6月ということで、これからいよいよ夏も始まっていこうという時期。
楽曲を彩るメロディも夏らしく爽やかで、その季節に華を添えます。
ギターサウンドを主体としたロックに、ポップなシンセの音色が乗っかりとびきり可愛らしい印象に。
ただ可愛らしいだけでは終わらないところが、サイサイがガールズバンドとしても一線を画す理由です。
メンバー4人で手掛けた歌詞!
サイサイの楽曲はほとんどがプロデューサーのクボナオキによって作曲されています。
この曲に至ってもやはりそう。
対して作詞はボーカルのすぅを中心に、曲によって他のメンバーが書いていたりといろいろです。
そんな中この楽曲の歌詞の注目するべき点は、作詞のクレジットが誰か1人ではなく「Sirent Siren」になっているということ。
すなわちこの曲の歌詞は4人全員で手掛けたもの。
単に偶然なのかも知れませんが「武道館公演に向けて一致団結しよう」のような想いで制作が行われたのでは…と妄想してしまいますね。
実は内容も4人が夢へと向かっていくようなものになっているんです。
ここからはそんな歌詞の内容に迫っていきましょう。
「当時彼女たちはこんなことを思っていたんだなー」なんて思いを馳せながら、ご一読ください!
夢へと向かって駆け出すとき
ある朝の夢に出てきたの
これは神様のお告げなのかしら?
急ごうよ (LaLaLa Let's Go!)
チャイムの合図で飛び出して
今日は昨日よりもっともっと高く
飛べるかも (LaLaLa Let's Go!)
出典: ラッキーガール/作詞:Silent Siren 作曲:クボナオキ
本当にやりたいことが見つかったときというのは、そのことしか考えられなくなってしまうぐらいの衝撃があります。
それこそ、夢にまでそのことが出て来てしまうほど。
子供の頃を思い出せば、時間を忘れて一つのことに没頭した思い出というのは、多くの人が持っているのではないでしょうか。
これはそれによく似た感覚です。
「もっともっと高く飛べる」という言葉も言い得て妙。
自分の夢がはっきり見えた瞬間というのは、そのぐらい「変われる」と思わせてくれるものです。
この頃のサイサイに置き換えてもこの内容はやはりばっちりハマります。
武道館でライブをするという目標を見据えたとき、4人の中にも大きな変化があったのではないでしょうか。
きっとメンバー4人の自身のことを歌っているのだろうということで、そういった視点で以下も解釈していきます!