前奏、間奏のコード進行は「C G/Am ConG/F Em/Dm G」の繰り返しです。
Aメロも同じなので、まずはこの進行がスムーズに弾けるように練習すると、イメージが掴みやすいかと思います。
人生の節目に感じる、期待
C G
いつかはきっと報われる
Am ConG
いつでもないいつかを待った
F Em
もういつでもいいから決めてよ
Dm G
そうだよなだから「いつか」か
出典: 二十九、三十/作詞:尾崎世界観 作曲:尾崎世界観
「いつかはきっと」や「誰かがきっと」という言葉は、誰もが誰かにかけられたことがあるのではないかと思います。
しかし、「いつか」っていつだ。「誰か」って誰だ。よく使われる割にはとても曖昧で、実際気休めのような言葉です。
それでもきっと、いつか人に評価されて、結果を出して、頑張りが報われたい。
自分自身も「いつか」や「誰か」を強く願って、毎日を頑張っていたりするのではないでしょうか。
FM7 Em7 Am7 Dm7 FonG C
あーなんかもう恥ずかしい位 いける様な 気がしてる
FM7 Em7 Am7 Dm7 FonG C
ずっと誰にも言わなかったけど 今なら言える
FM7 Em7 Am7 Dm7 FonG C
明日の朝恥ずかしくなる いつものやつだとしても
FM7 Em7 Am7 Dm7 FonG C
ずっと今まで言えなかったけど サビなら言える
出典: 二十九、三十/作詞:尾崎世界観 作曲:尾崎世界観
この楽曲は30歳前後、作詞を手掛けた尾崎世界観さんと同年代の人たちに向けて作られています。
このとき、尾崎さんは「同年代に何と言葉をかけていいのかわからない」と、作詞に相当悩んでいました。
そこで、言葉が出てこない状況、楽曲を作る今の自分の姿を、ありのままに歌詞に表現したそうです。
「いつか」や「誰か」がいつ訪れるのかもわからない不安な現状、ですが、人生の大きな転換期である今だったら、という期待。
「ずっと誰にも言わなかったけど」もしかしたらいけるかもしれない、と期待を込めて前を向いている歌詞になっていますよね。
期待があれば、不安だってある
嘘をつけば嫌われる
本音を言えば笑われる
ちょうど良い所は埋まってて
今更帰る場所もない
現実を見て項垂れる
理想を聞いて呆れかえる
何と無く残ってみたものの
やっぱりもう居場所はない
出典: 二十九、三十/作詞:尾崎世界観 作曲:尾崎世界観
期待と不安が入り混じる年代の、不安の部分です。
そもそも人生は20代の先に30代があり、本来ひとつの延長線上にあるものですよね。
それなのに年齢を重ねるにつれてどんどん責任も大きくなり、年齢を境にして立場や環境や他人からの視線も変わってしまいます。
ほんの少し前まで許されていたことが許されなくなり、言いたいことも言えなかったり、抱いていた理想と実際の現実のギャップに悩んだり。
もう帰る場所も、元の場所に居場所もなくなってしまって、半ば強制的に次のステージに進むしかなくなっているのです。
もしも生まれ変わったならいっそ家電にでもなって
空気清浄機とかなら楽してやっていけそうだな
何も言えずに黙ったまま空気を読んだ振りをして
遠くから見てるだけの俺みたいだし でも
前に進め 前に進め 不規則な生活リズムで
ちょっとズレる もっとズレる 明日も早いな
前に進め 前に進め 不規則な生活リズムで
ちょっとズレる もっとズレる 明日も早いな
前に進め
出典: 二十九、三十/作詞:尾崎世界観 作曲:尾崎世界観
空気を読んでいる風で、言いたいことも言えずに黙っているだけの自分を「空気清浄機」に例えています。
もし空気清浄機に生まれ変わったら、家電なので誰かに置かれた位置からはずっと動けません。
しかし、生きている自分は前に進めます。
現代社会は生活リズムが不規則になりがちですが、そんな毎日の繰り返しの中でも、少しずつでいいから。
がんばれ、なんて分かりやすく、暑苦しく言わないから自分のペースで。
不安を抱えて、それでも期待しながら前へ進め、と語りかけているように聞こえますね。
銀杏BOYZもカバー!
銀杏BOYZのシングル「恋は永遠」のカップリングに、クリープハイプの「二十九、三十」のカバーが収録されています。
クリープハイプと銀杏BOYZがツアーで共演し、ライブでカバー曲を披露したことがきっかけで実現したのだそう。
銀杏BOYZの「二十九、三十」は少しブラックなノリにアレンジされ、銀杏BOYZらしさも感じる良カバーになっています。
こちらも是非チェックしてみてくださいね!
「二十九、三十」はアラサー世代への応援歌
クリープハイプの「二十九、三十」をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
学生のように若くもないけど、大人というほど大人な感じもしない。
自分では頑張っているつもりだけど、上司からは「頑張れ」と言われがち。
アラサーとは、若さと経験だったり、勢いと実力といった、さまざまな狭間に置かれている世代でもある気がします。
その狭間の間で、自分のこれからの人生も考え始めないといけない年代なので、焦りや不安もそれぞれが抱えていることでしょう。
ちょっとズレると、もっとズレる生活リズムの中で、明日も明後日も早起きしないといけないアラサーの皆さんは多いと思います。
この「二十九、三十」という楽曲は、そんなアラサー世代がどこかしら自分と重ねあわせて、前に進む勇気を貰える曲ではないでしょうか。
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