繰り返す 繰り返す
同じ今日を何度でも
飽きたって言わないよ
君がいるなら

出典: Loop the night/作詞:河邊徹 作曲:杉本雄治

ここから読み取れることは、世界がループすることを望んでいるのは彼だということです。

彼女が側にいてくれて、月と星が綺麗に見える夜なら、何度繰り返しても飽きないのでしょう。

むしろずっと、同じ日を繰り返していたい。

なぜなら先が見えない未来なんて知りたくもないし、今までくぐり抜けてきた過去にも興味がないから。

今この瞬間だけを大事にしたいし、何の変化もいらない、ずっとこのままでいたい。

「とにかく彼女と一緒にいたい」という彼の切実な思いが伝わってきます。

「彼女がいた過去」と「彼女がいない未来」

過去になってしまいそうな予感

昨日も聞いた星の神話
少し自慢気なその表情
いつまで 見ていられるの

出典: Loop the night/作詞:河邊徹 作曲:杉本雄治

小説の中にも出てくるシーンです。

しかしここで、彼の胸には嫌な予感が。

大事な今この瞬間が、いつか過去になってしまうのではないか。

自分たちはいつか、離れ離れになってしまうのではないか。

だからこそ、さっきよりももっと「同じ日をループしたい」と思うようになります。

彼女がいない未来なんていらない

輝いて 輝いて
君は過去になっていく
それさえも止めたくて
神に願ったんだ

繰り返す 繰り返す
今日を抜け出せるとしても
行きたいって言わないよ
君がいないなら

出典: Loop the night/作詞:河邊徹 作曲:杉本雄治

彼の嫌な予感は的中してしまいます。

しかしどんなに強く思っても、時間の流れは止められません。

そして遠くない未来に、二人は離れ離れになってしまうのでしょう。

彼女がいない未来なんていらない、という深い愛。

彼女がいた過去を、ずっと繰り返し続けるだけで生きていける、という心からの悲痛な叫び。

「彼女を失いたくない」という気持ちが、一番あふれ出ている部分ではないでしょうか。

時間は止められないけど記憶は温かい

二時間後のふたり

月灯りが僕ら照らしていた
帰り道は手を繋いでいた
午前四時 風はなし

出典: Loop the night/作詞:河邊徹 作曲:杉本雄治

ここで歌詞は1番の最初のシーンに戻ります。

最初との違いは3つだけ。

風はやみ、時間は二時間進み、手をつないだ二人。

この二時間分だけ切り取ってループさせたい、と彼は願ったのかもしれません。

手に入れたかった自分だけの世界

永遠なんてないと聞いた
だからこっそり作ろうとした
運命さえ振り切って

出典: Loop the night/作詞:河邊徹 作曲:杉本雄治