ピアノと歌だけの静寂を湛えたサウンドで幕を開けるこの楽曲。
歌のメロディにも、和の趣といったところでしょうか。どこか懐かしい印象を受けます。
そしてサビに入るとまたイメージは一変。
心地良くバウンスするバンドの音色を背に切なくメロディが紡がれていきます。
言葉で例えるなら「思い出の中で儚く揺れている」といったイメージ。
学生時代を振り返るような映像が楽曲に寄り添っていますね。
こちらは2018年7月11日にリリースされたシングルです。
空に向かって笑うその仕草が表すのは
空に笑えば 伝う涙が
駆け抜けた日々 照らす光になる
君がいたから 君といたから
どんな苦しみも乗り越えられた
いつか全てを拾い集めて
青春と呼べる日まで ゆこう
出典: 空に笑えば/作詞:橋口洋平 作曲:橋口洋平
「空に笑えば」というタイトルだけを聞けば、底抜けに明るい曲のようなイメージも受けます。
しかしその言葉は、涙を堪えるために上を向く様子を表したもの。
それでも溢れてしまった涙の感触が「君と過ごした日々」を蘇らせます。
「青春と呼べる日」とはきっと、主人公が想いを寄せるその人にまた巡り会える日のことではないでしょうか。
#04.別の人の彼女になったよ
8月22日リリースの「別の人の彼女になったよ」。連続リリースの2発目ですね。
緩やかに、それでいてしっかりと刻み付けるようなバンドサウンドの中繰り返すメロディは、寄せては返す波のような印象。
元彼女からのメッセージが切なく沁みます。
後半のバンドのリズムを崩したプレイはなんともダイナミックで、感情の高ぶりを表しているかのよう。
彼女との日々を描いた映像の中、幸せそうな二人の表情が胸を締め付けます。
「別の人の彼氏になって」と歌うのは誰のため?
だからもう会えないや ごめんね
だからもう会えないや ごめんね
あなたも早くなってね だけど私はズルいから
だからもう会いたいや ごめんね
だからもう会いたいな ずるいね
あなたも早くなってね 別の人の彼氏に
私が電話をしちゃう前に
出典: 別の人の彼女になったよ/作詞:橋口洋平 作曲:橋口洋平
タイトルの通り「別の人の彼女になったから、もう会えない」と言う主人公。
もう会えないんだから、自分のことは早く忘れて欲しいという想いは裏返し。
本当は自分の方が未練があって、彼が新しく別の彼女を作りでもしないと自分に歯止めが効かないのです。
彼女が別の人の彼女になったのは、彼のことを忘れるため。
まだそんなに好きでいるというところに、別れたことにも深い理由があることを感じさせます。
#01.最上級
続いては9月19日リリースの「最上級」。
だんだんとアルバムのリリース日へと近づいて来ました!
この曲のメロ部分、ラテンを彷彿とさせる異国情緒を湛えたそれは、他の収録曲とは異彩を放つもの。
アルバムの1曲目にこれを持ってくるとは、ある意味挑戦的ですね。
しかしサビではいつものwacciらしく、耳によく馴染むメロディを歌い上げます。
映像はダイジェストでは唯一本人たちの演奏を映したもの。
そろそろ出て来て欲しいなーと思っていたところでした!
「好きに理由はない」を見事に腑に落とす!
誰かを好きになる事に 理由は無いんじゃなくて
選べないからなんだろう
教えてくれたのあなたが 過去さえ塗り替えるほどの
息もできない この気持ち
出典: 最上級/作詞:橋口洋平 作曲:橋口洋平
冒頭からいきなりこの歌い出し。
インパクト抜群の歌詞で曲が幕を開けます。
もはや使い古された「好きに理由はない」という言葉を見事に腑に落としたのがそれ。
好きになる瞬間というのは好きにならざるを得ない瞬間だから、自分がどうやって好きになったかなんて説明できないのです。
それぐらい感覚的なものだということですね。
#02.ワンセット
ダイジェスト最後の1曲は10月10日リリースの「ワンセット」。
4ヵ月連続配信リリースも大詰め、アルバムのリリースも翌月に迫った頃の作品です。
ハツラツとしたリズムと、煌びやかなシンセサウンドの上に乗せられる柔らかなメロディに癒される1曲となっています。
映像は弁当箱を囲み、頬張る家族を映したもの。
楽曲のイメージも相まって心温まる気持ちにさせてくれますね。