あまり聞き慣れない言葉「Clattanoia」。
それもそのはず、造語なのです。
どうも”clatter”と”paranoia”という2つの英語から由来しているそうで、
clatter(クラッタ―)は”(骨などが)カタカタ・ガチャガチャ鳴る音”という意味で、paranoia(パラノイア)は”偏執病、妄想”などを意味する単語です。
物語のおどろおどろしさを表すような、少し不気味な意味合いを持つタイトルです。
仮想世界を強調するかのようなオートチューン
「オーバーロード」の仮想世界を助長させるかのような演出の一つが全編オートチューンを使用しているというところでしょうか。
オートチューンとは、ボーカル音を加工し機械のような音にする作業を行ったもので、例えばパフュームなどがわかりやすい例かもしれません。
音程を補正するプラグインソフトウェアで、これを使用することで人工的な、機械的な音を作りだすことができます。
あえてフラット気味の音にしたい時や、物質的に表現したいときに多く用いられる技法といえます。
歌詞を徹底解説
私たちは皆、人生という茨の道を歩みながら、自分自身の目標に向かって高みを目指して頑張っていますよね。
それは、ごく身近な職場や恋愛でのシーンでも同様なのかもしれません。
アニメ「オーバーロード」の内容は戦記ですが、私たちの歩む人生でも多くあてはまるところがありそうです。
自問自答の日々
真実(こたえ)は何処へ 探して
Where's my soul?
出典: Clattanoia/作詞:hotaru 作曲:大石昌良
時々、疲れすぎていたりすると、何のために自分が頑張っているのかすら、わからなくなってしまうことはありませんか。
なぜ今こんなに疲弊するくらいまで無理しているのかな、と思い始めたら要注意!
負のスパイラルに入る前に、自分自身を癒してあげることが必要かもしれませんね。
寝ても醒めても悪夢・・・
It's like a fear 悪い夢の様で
目覚めても All I've got a bones
I'm in a panic? Get out,hurry
Oh,there're mysteries and miseries
出典: Clattanoia/作詞:hotaru 作曲:大石昌良
この曲は英語の歌詞が多くを占めています。
まるで恐怖のような、と始まる歌詞。
おどろおどろしい雰囲気の悪い夢から醒めたと思ったのに、目を開けてもその辺に散らばる骨の破片が視界に飛び込んできます。
早くこの状況から逃げ出したい!
そこはまるで、グレーの霧で視界が霞み、生命の営みがまったく感じられない死者の世界のようです。
Dead or alive
彷徨えば Right to left to hell
孤独(ロンリー)の招待 感情(エモ)の消退
踊る1,2,3 steps on this dark stage
出典: Clattanoia/作詞:hotaru 作曲:大石昌良
生きているものの気配すら感じない世界は、右に曲がっても左に曲がってもまるで地獄のようです。
このまま生きて彷徨うのか、ここに横たわる屍と同様の姿になるのか。
いずれにせよ、一筋の光すら見えない風景が広がっています。
曇ったほの暗い霧の中を右往左往する姿はまるで、暗闇の中で重い足取りでステップを踏んでいるかのようです。
闇から抜け出せ
Raise your flag,march on,fight
仮面の淵へ 手を掛けどただ骨が鳴るのみ
Wars and swords,tears and blood
溢る力が 不意に嗤い出した
出典: Clattanoia/作詞:hotaru 作曲:大石昌良
この状況では、自分が息絶えるのを待つかのようです。
それならば、旗を振り上げ闇と戦おう!と自分自身を鼓舞します。
姿の見えない敵に刀を振りかざすも、むなしく不気味に骨がカタカタ鳴るばかり。
血しぶきと涙が噴き出すように、自身の内側からみなぎるエネルギーを感じます。
この”不意に嗤い(わらい)出した”という言葉が、特にこのシーンの不気味さを助長させるかのようです。
真実を探す旅
真実(こたえ)は何処へ 探して
Where's my soul? Where's my heart?
現実(リアル)に呑まれてく
Don't hesitate,go this way
理解(わか)らない 構わない
紛い力(もの)振るっても
出典: Clattanoia/作詞:hotaru 作曲:大石昌良
時々、ふっと自分が何者なのか考えてしまうことはありませんか。
何のためにここにいて、自分のすべき本当の目的は何なのか?と。
普段の生活に追われていると忘れがちですが、時折ふっと頭をよぎることがあるのではないでしょうか。
始めからわかっていれば、まっすぐに道を進めそうなものですが、それを探し見つけることが私たちには必要なことなのかもしれません。
人生とは、紆余曲折なわけですね。