They got the sirens loose
I ran right out of juice
They're gonna put me in a cell
If I can't go to heaven
Will they let me go to hell?

Crazy
Stone-cold crazy, you know

出典: Stone Cold Crazy/作詞: Brian May Freddie Mercury John Deacon Roger Taylor 作曲:Brian May Freddie Mercury John Deacon Roger Taylor

クライマックスの主人公が警察に捕まるシーンです。

和訳して解説いたします。

「奴らはサイレンを鳴らす

僕は燃料切れになったよ

奴らは僕を独房に押し込むのさ

僕は天国に逝けないとしたら

奴らが僕を地獄へ落とすのかな

馬鹿げている

まったく馬鹿げた夢さ 分かるよね」

遂に独房に放り込まれる主人公。

もう逃げ場はありません

細部の描写が少ないのは夢の話だからでしょうか。

馬鹿げた夢の話をとうとうと話してきた主人公。

ここで一巻の終わりです

「ストーン・コールド・クレイジー」の先進性

国家権力への不信感

「ストーン・コールド・クレイジー」は夢の中のお話です。

しかし夢は現実で起きた記憶の咀嚼したもの。

現実で彼がアル・カポネであった訳ではないのですが警察に追われる夢というのは意味深です。

現実で些細な過ちを犯したことを気に病んでいるのかもしれません。

いつかその過ちが露呈するかもしれない恐怖心からこんな夢を見たのかもと想像します。

クイーンがいう通り馬鹿げた夢なのでしょうが警察権力との闘いを夢の中で行う主人公

彼らの反骨精神は歌詞の到るところにあふれています

わずか2分20秒程度の短い曲です。

その間に権力への不信感をまざまざと歌い上げるのはロックのアティチュードとして正しいでしょう

クイーンが遺した異端な楽曲

この曲「ストーン・コールド・クレイジー」は1974年の曲でありながら新世代の音楽家も魅了されます

日本では岡崎体育が一番好きなクイーンの楽曲としてこの曲を挙げていました。

こうした背景にはこの曲にモダンなヘヴィ・メタルとの親和性を見つけられることが大きいです。

この曲をカバーしたメタリカも自分たちのスラッシュ・メタルとの共通点を見出したはず

速い、短い、とにかくヘヴィ。

クイーンが1974年の段階でこうしたハード・ロックを世に送りだしていた先進性は素晴らしいです。

クイーンのロックは全般的に間口が広く入門者にも最適でしょう。

一方でこうした極端なナンバーも演奏していたことは特筆に値します。

この記事で歌詞の概要を掴んでいただけたら、またこの曲のスピード感そのものに酔ってみてください。

できれば1991年のメタリカによるカバーも聴いていただけたら嬉しいです。

馬鹿げた夢の中のお話でも警察国家化への批判精神が鳴り響いています

ロックの歌詞が示す国家権力との対峙を聴き遂げてください

1974年にクイーンが遺した異端的な楽曲

それが「ストーン・コールド・クレイジー」の真髄です。

ここまで読んでいただいてありがとうございました。

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