恋すると苦しくて あきらめようとするけれど
つぼみのままこの想い つむなんてできない

出典: ジュリアン/作詞:中山加奈子 作曲:奥居香

前述したように、彼女は苦しみながらも好きでい続けることを選びました。

彼との未来、彼に告白することを諦めたとしても、好きという想いを諦めることはありません

つぼみは花が開く前の状態、それは彼への想いの比喩でもあります。

想いを打ち明けることはない、誰にも知られたくない、つぼみのように閉じたままでいい。

想いそのものを無くしてしまうことはできないのです。

花が開くことはないつぼみだけれど、そのままそっとしておいて欲しいのでしょう。

"あわない"のではなく"あえない"

またいつかあいたいね でも
もう二度とあえないね さよなら言わなきゃ

出典: ジュリアン/作詞:中山加奈子 作曲:奥居香

彼とはもう随分長い間会っていないようです。

そして二度と会うこともない。

"あえない"というところから、彼女の意思というわけではなさそうです。

どんなに会いたいと願っても、簡単に会える相手ではないのでしょう。

どうにもできない現実を受け入れるしかないのです。

ただいつまでもずるずると、想いを引きずっていることをもうやめようと思ったのでしょうか。

彼女の目線が、少し前を向き始めたように感じます。

歌に想いを込めて

さようなら優しさを 想い出を涙を
忘れてたときめきを せつなさをありがとう
言葉では 何ひとつ言えなかった
あなたに このうたを贈るわ

出典: ジュリアン/作詞:中山加奈子 作曲:奥居香

彼と出会ったことで優しくなれた自分がいました。

想い出も沢山できました。

楽しかったこと、嬉しかったこと、悲しかったこと、寂しかったこと、全てが含まれています。

また彼を好きになったことで、ときめきと切なさという両極端の感情を抱くことになりました。

いいことも悪いことも、全部の経験が彼女にとっての宝物なのです。

だから感謝を込めて"ありがとう"と呟く彼女がいます。

彼への気持ちに決別するため新たな一歩を踏み出すために、この歌を作ったのでしょう。

人を好きになるということ

 なぜ彼女は何もできなかったのでしょうか。

それは彼はそもそも彼女にとって、色んな意味で遠くにいた人なのです。

なので何もできないというよりも、何もしないことを選んだのでしょう。

悲しいけれど、それが1番誰も傷つけなくて済むと思ったからです。

いつ、どんな人をどのように好きになるのか。

それは誰にもわかりません。

この曲の彼女のように、最後まで自分の気持ちを伝えないまま終わってしまう恋もあります。

プリプリの【友達のまま】も、自分の気持ちに蓋をして、友達でいることを選んだ恋を歌った切なソングです。

歌詞を解説していますので、どうぞお楽しみください。

【友達のまま】は1989年にリリースされたプリンセスプリンセス4枚目のアルバム「LOVERS」の収録曲です。彼女はなぜ友達のままでいることを選んだのか。歌詞に描かれた心情を紐解いてみましょう。

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