1980年代「女性アイドル四天王」のひとり 中山美穂

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「ミポリン」と呼ばれて

1982年、中山美穂が中学1年生の時に、原宿でスカウトされたのがきっかけで芸能界での活動を始めることになります。

この時のスカウト直後から広告やポスター等のモデルとしてメディアに露出し始め、明治製菓のCMにも出演。

さっそく「あの子は誰?」と話題になります。

1985年にTBS系ドラマ『毎度おさわがせします』のヤンキー役(というより、ツッパリ役。うーん、もはや死語です。)で主演。

体当たりな演技とアイドルとしてはかなり過激なシーンやセリフが多いことでも当時は話題になったようです。

後にこのドラマのワンシーンを見たことがありますが・・・今の中山美穂のイメージとはおよそかけ離れていてびっくりした記憶があります。

そんな体当たりの演技力と、外見から工藤静香、南野陽子、浅香唯と共に「女性アイドル四天王」と呼ばれていました。

「ミポリン」という愛称で親しまれるようになり、同世代の憧憬のまなざしを集める存在に。

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アイドル歌手としてのスタート

CMや話題のドラマに数多く出演していたものの、歌のジャンルは未踏だった中山美穂

19856月『C』でアイドル歌手としてもデビューします。

その年は新人アイドルが続出したにもかかわらず、日本レコード大賞祭祀優秀新人賞を受賞する等、他のアイドルたちとは一線を画すほどでした。

中山美穂の世代の少し前は松田聖子を筆頭に「ザ・お人形さんアイドル」がもてはやされた時代でしたが、この頃から少しずつアイドル像の傾向が変わってきています。

いわゆる「ツッパリ」ブームの時代なので、ちょい悪なイメージのほうがカッコイイとされる世間の流れもあったようです。

同じ「四天王」の工藤静香も可愛らしいというイメージよりもキレイでカッコイイという雰囲気がありますよね。

その時々のアイドル像って、時代背景をわかりやすく投影しているのかもしれませんね。

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アイドルから本格的なアーティストへ

1990年代には、中山美穂の同期アイドルである井森美幸、芳本美代子、いしのようこ等がバラエティに進出し始めます。

が、もともとあまりバラエティ向きでもない中山美穂は本格的にアーティスト活動を開始します。

その一歩が199210月にリリースした『世界中の誰よりきっと』で、中山美緒&WANDS名義でリリースしています。

この楽曲は180万枚以上のセールス記録で、オリコン1位の大ヒットに。初めてのミリオンセラーとなりました。

『ただ泣きたくなるの』楽曲情報

リリース

『ただ泣きたくなるの』は199429日にリリースされた28枚目のシングルです。

『世界中に誰よりきっと』には届かなかったものの、100万枚以上のミリオンセラーを記録し、中山美穂単独としては初のミリオンとなった記念すべき曲です。

実はこの1年前にデビュー後初めての長期休暇が取れた中山美穂。

ロサンゼルスでダンスやボイストレーニングを受け、本格的な歌手活動に向けて準備をしていました。

歌にドラマにモデル業と、あちこちからひっぱりだこだった中山美穂ですが、1993年は音楽活動に没頭した1年間となりました。

それまでのアイドルって、歌は歌うけどお芝居はできなかったり、というのが普通だったような気がしますが、ミポリンて本当になんでもできるんですね。

でも、なんでもできすぎちゃうと道を究めることが難しくなるのかもしれませんね・・・。

ドラマ主題歌にも起用

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『ただ泣きたくなるの』は中山美穂本人が主演したTBS系ドラマ『もしも願いが叶うなら』に起用。

もう一人の主演としてはダウンタウンの浜田雅功で、最終的には中山美穂の恋愛相手になるという、今だとちょっとありえないような組み合わせの設定です。

この頃、ダウンタウンの浜田は本業のお笑いの他に、俳優業やアーティスト活動も盛んだったので当時はあまり違和感がなかったのかもしれませんね。

『ただ泣きたくなるの』歌詞

ほんのり切ない女の子の気持ちがミポリンの声にぴったり、という評判の歌詞。さっそく見ていきましょう。

存在そのものを受け入れるということ

あなたの部屋の前 座り込んだら
なんて静かなの 恋の入り口みたい

私に生まれたこと 感謝できれば
あなたはいつだって 抱きしめてくれるのね

どんなふうに 扉は開くのだろう
どんなふうに 夜は終わってゆくのだろう

出典: ただ泣きたくなるの/作詞:国分友里恵 作曲:岩本正樹