ずっと一緒にいることが出来ると思っていたのでしょう。
側にいるのが当たり前で、辛く当たったことがあるのかもしれません。
今思い起こせば、自分が辛い過去を忘れることが出来たのは彼女のおかげなのです。
作詞をしたSHUNが中学生の頃荒れていたことは有名です。
歌詞にはそんな思いも重なっているのかもしれません。
愛する人が、心の角を削ってくれたのでしょう。
そして、彼女は傷つけられても彼を愛し側を離れようとしなかったのではないでしょうか。
逢いたくてももう逢えない
悔やむ気持ち
ただ 逢いたくて… もう逢えなくて
くちびるかみしめて 泣いてた。
今 逢いたくて…忘れられないまま
過ごした時間だけがまた 一人にさせる。
出典: ただ…逢いたくて/作詞:SHUN 作曲:HITOSHI HARUKAWA
逢いたくてももう逢えない。後悔が後に立たず、主人公のどうにもできない悔しい気持ちが現れています。
「キミ」を忘れられないまま時間だけが過ぎていき、孤独が続きます。「くちびるかみしめて」という表現に、どうしようもないやるせなさ、寂しさが表れていますね。
どうしても忘れられない人がいるときってなかなか前に進めませんよね。
このサビの部分で主人公がもっとも伝えたいこと、「キミ」を忘れられない忘れたくない気持ちを歌っています。
とにかく逢いたい
ただ逢いたくて
出典: ただ…逢いたくて/作詞:SHUN 作曲:HITOSHI HARUKAWA
タイトルにもなっているこの言葉は、彼の気持ちを全て物語るものです。
色々なことがあり、彼女にはもう逢うことが出来ない…。
今心に想うことは「逢いたい」ということだけなのです。
もしも喧嘩や浮気が原因で別れていたら、こんなにも強く逢いたいと思うでしょうか。
もう一度やり直したいから会って話がしたい、といった感覚でしょう。
しかしもう二度と会うことが出来ない彼女だからこそ、ひたすら逢いたいのです。
自分にとって大切な誰かを失った時、人は逢いたいと強く願うものなのではないでしょうか。
この歌詞にはストレートな想いが凝縮されているかのようです。
孤独を感じる時間
逢いたい気持ちと逢えない現実に、涙を流すしか出来ない状態です。
自分の無力さを感じているのかもしれません。
悲しみの中に、何もできなかった自分への怒りも感じることが出来ます。
逢いたいと願って過ごしている時間は、どんどん長くなっていくでしょう。
それは彼女を失ってからの時間に比例していくのです。
彼女を想う時間が長くなるほど、その時間さえも自分を孤独に追い込んでいきます。
もし彼女に逢えたら、と考えているのかもしれません。
そう思うほど逢えないという悲しい現実が自分を襲ってきます。
振り返る幸せだった日々
戻せない時間
最終電車 僕の肩に顔をうずめたまま
寝息を立てる 何よりも幸せだったよ…。
今ならば叫ぶ事も キミを守り抜く事も出来る。
もう戻らない時間だけを 悔んでしまうのは…何故?
出典: ただ…逢いたくて/作詞:SHUN 作曲:HITOSHI HARUKAWA
主人公が最も忘れられない場面。本当に幸せだったと思える記憶の一つでしょうか。
電車で主人公の肩に寄り添い眠る「キミ」との場面を歌っています。「キミ」の息づかいまで想像される温かい思い出ですね。
今なら「キミ」を守れるのに…もっと愛せるのに…主人公のそういった気持ちが滲み出ていますね。
もう戻せない時間をどうして悔やんでいるんだろう。わかってるけどわからない、そんな矛盾に苦しんでいる主人公の行き場のないやりきれない気持ちが表現されてます。
幸せだった時間が頭から離れない
彼女のことばかり考えている姿が浮かびます。
彼は二人が幸せだったころの記憶がどんどん蘇ってくるのでしょう。
当たり前の時間が、とても貴重なものに感じたはずです。
最終電車で寝てしまったことも、今にして思えば最高に幸せな時だった。
彼女を失うと分かっている自分ならば、先回りして救うことも出来たはずです。
勿論そんなことは夢物語に過ぎませんが、それでもそう思わずにはいられないのでしょう。
あの時こうしていれば彼女を失わずに済んだかもしれない、それは意味のない妄想です。
しかし後悔が大き過ぎて、現実に起こすことが出来ない理想の時間をついつい考えてしまいます。
多くの人は辛い思いをした時に、あの時ああしておけば…と一度は悔やんだことがあるのではないでしょうか。