二人で植えた向日葵は とうに枯れ果ててしまった
照り落ちる陽の下で 一人夏を見渡した
出典: http://j-lyric.net/artist/a0579b7/l03123c.html
二人で向日葵を植えたのは、いつのことだったのでしょうか。
去年でしょうか、それとももっと前でしょうか。
愛おしい「あなた」を失って何度目かの一人の夏を、主人公は過ごしています。
今なお浮かぶその思い出は 何処かで落として消えるのか
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ありありと浮かぶ「あなた」との思い出は、いつか忘れることができるものなのでしょうか。
悲しみを抱え続けることは、人間にとってとても大きなストレスです。
あなたの抱える憂が その身に浸る苦痛が 雨にしな垂れては 流れ落ちますように
真午の海に浮かんだ 漁り火と似た炎に 安らかであれやと 祈りを送りながら
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どうやら「あなた」は病床に臥せっていたようです。
何もできない主人公は、そんな彼女の痛みや苦しみが弱まるようにと、祈ることしかできませんでした。
「漁り火」とは本来、夜間の漁で使う魚をおびき寄せるための灯りのこと。
それに似た炎を見たような気がして、彼女の魂であればいいと、思ったのかもしれません。
みなまで言わないでくれ 俺がそうであるように
あなたが俺を忘れるなら どれほど淋しいだろう
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「みなまで言わないでくれ」とは、周りの人の意見でしょうか。
「彼女はもうなくなったんだから、あなたも彼女のことは忘れて、新しい未来を生きなくちゃ」とでも、おせっかいでやさしい誰かに忠告されたのかもしれません。
けれど主人公は、逆の立場であったら、彼女が自分を忘れるなんて寂しいと、心の中で嘆きます。
岩屋の陰に潜み あなたの痛みも知らず 嵐に怯む俺は のろまな山椒魚だ
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なぜ、「山椒魚」なのでしょう。
これは井伏鱒二の短編小説「山椒魚」をモチーフにしていると言われています。
この物語の中で主人公の山椒魚は、自らの傲慢のために迷い込んできた蛙を死なせてしまいます。
そんな物語の中の山椒魚に自らを喩え、死んでしまった彼女への懺悔を歌っているのではないでしょうか。
零れありぬこの声が 掠れ立ちぬあの歌が 風にたゆたうなら あなたへと届いてくれ
さよならも言えぬまま 一つ報せも残さずに 去り退いたあなたに 祈りを送りながら
出典: http://j-lyric.net/artist/a0579b7/l03123c.html
終わりに
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