森山直太朗「どこもかしこも駐車場」

アルバム「自由の限界」に収録

自由の限界
森山直太朗
ユニバーサル ミュージック

「どこもかしこも駐車場」は2013年12月11日にリリースされたアルバム「自由の限界」の2曲目に収録された楽曲です。

この楽曲をはじめ「よく虫が死んでいる」、「そのままの殿でいて」など独特のセンスが光るタイトルの楽曲が収録されたアルバムになっています。

またオリコンチャートでは最高25位を記録し、登場回数は3回を数えるなど森山直太朗の安定した人気が窺える作品となりました。

 

オールタイムベストアルバム『大傑作撰』にも収録

さらに「どこもかしこも駐車場」は2016年9月21日にリリースされた15周年記念オールタイムベストアルバム「大傑作撰」にも収録されました。

アルバムのリリースに際してYouTubeでは「どこもかしこも駐車場」のスタジオライブセッション映像が公開となり、話題になりました。

この映像は、2016年の8月上旬にバンドメンバーと行なったスタジオライブセッションを撮影したもので、アルバムの初回限定盤DVDにも収録されています。

また初回限定盤に付属したブックレットには、スチャダラパーのBoseや、小説家の滝口悠生が「どこもかしこも駐車場」に寄せた文章が掲載されています。

このアルバムはオリコンチャートでは最高4位を記録し、登場回数は27回を数え、多くの人の手に届き、長く愛されるアルバムとなりました。

伊集院光も絶賛!?

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また「どこもかしこも駐車場」が話題になったのにはいくつかの理由があります。

その楽曲のパワーはもちろんのこと、2016年9月26日に放送されたTBSラジオ「JUNK伊集院光深夜の馬鹿力」で伊集院光が絶賛したことも1つの要因になっているのではないでしょうか。

この番組のダイエット企画コーナーで、森山直太朗とのコラボ企画をしました。

直接、森山直太朗と触れ合ったことで、感じた彼の感性を高く評価し、伊集院光のマイブームソングとして自ら「どこもかしこも駐車場」をリクエストしオンエアしました。

番組内では、この楽曲のフワフワと漂いつつも、どこか芯を突くような歌詞や曲の魅力をリスナーに訴えたそうです。

印象的なMV

また印象的なMVも話題になった理由の1つに挙げられるのではないでしょうか。

紅葉が一際目立つ公園のベンチで弾き語る森山直太朗。

このMVは12月の頭に井の頭恩賜公園で撮影されたそうです。

その弾き語る森山直太朗を無視しながらスマホを片手に通り過ぎていく人々の中で、どんどん彼だけが歳を取っていくという内容の映像になっています。

そのための特殊メイクに費やした時間は約8時間だそうで、歳を取ったメイクを重ねていく度にその年齢に憑依していくかのような不思議な感覚を楽しんでいたとのことです。

「どこもかしこも駐車場」の歌詞を紐解く

それではそんな「どこもかしこも駐車場」の歌詞を紐解いてみましょう。

別れ話の帰り道 悲しくなんてなかったよ
フラれた方は僕なのに 泣いていたのは君の方

出典: https://twitter.com/hibgreeeeniki/status/438297003592658944

切ないストーリーからスタートしていく導入部分。

彼女と別れた後の帰り道で、フラれて泣きたいのはこちらの方なのに、彼女の方が泣いてしまって、なんだか拍子抜けしてしまっています。

どこもかしこも駐車場だね どこもかしこも駐車場だよ
どこもかしこも駐車場だわ どこもかしこも駐車場だぜ
どこもかしこも駐車場 こんなになくてもいいのにさ

出典: https://twitter.com/carp_war/status/915783549055156224

そして、タイトルにもなっている印象的な「どこもかしこも駐車場」というフレーズがひたすら繰り返されます

周りを見渡せば見渡すほど目に入る駐車場は、付き合っていた頃や昔はきっと、これほどまで多くなかったのではないでしょうか。

そうやって駐車場へとどんどん変わっていく街の景色を、変わってしまった彼女の気持ちと重ね合わせ、歩けば歩くほどフラれた現実を突きつけられて、嘆いているように感じる歌詞になっています。