スペシャルトレーラーの1曲目は”Love it!”です。
「666」は曲名ではないので気を付けましょう。アルバム名です。
”Love it!”のイントロはエレキギターの早弾きが新鮮です。
ギターを追いかけるようにベース音が低く響き、ボーカルへと引き継がれます。
曲全体のイメージは「誰かに注目されたい」という欲求を巧妙に歌ったものです。
「私はウサギのように弱い存在だから大切にしてね」という意味が含まれています。
だから、彼女には優しく愛されたい、LINEを既読スルーしないでといった心の弱さを男性目線で歌い上げています。
特にサビの部分はパーティーなどで盛り上がることでしょう。
男らしさを前面に出さず、あえて弱い部分を思いっきり歌詞にしている点が奇天烈です。
普通の男性ならば表立って言えないようなこともヒステリックパニックは堂々と歌っています。
かかあ天下の多い日本社会を暗喩しているのではないでしょうか?
Suicide Squad
パーティーで盛り上がる一曲
”自虐的な小集団”という意味の2曲目。
まるでワールドカップの日本応援団のような猛々しい曲です。
ライブで歌ったら、きっと盛り上がるでしょう。
案の定と言いますか、冒頭からサビの一歩手前までは歌声がよく聴き取れません。
もし初見でわかる人がいたら、ぜひ紹介してほしいところですね。
さて、注目のサビですが、合間に入る「うぉー、うぉー、うぉー、うぉー」がアリーナ席側です。
カラオケで歌うときはマイクをみんなの方へ向けましょう。
気の利いた人は次第に分かってきて、合いの手を入れてくれるはずです。
非常にパンチの利いた曲なので、しっとり系の曲のあとに入れるとメリハリがついて盛り上がります。
また、ヒステリックパニックの曲はあまり英語を歌詞に入れないという特徴があります。
日本人なら日本語を使えと言わんばかりナショナリズムを台頭させて、勢いのある曲に仕上げています。
歴史を見ても分かるように言語が淘汰された国は衰退します。盛者必衰の理(ことわり)です。
漢字、ひらがな、カタカナという複雑な言語とヒステリックパニックがいればこそ、日本の未来も明るくなるでしょう。
メリーバッドエンド
とんちの利いたタイトル
MVの最後の曲はメリーバッドエンド。
メリーはメリークリスマスのメリー、つまり”おめでとう”という意味です。
次にバッドエンドは悲劇や失恋などエンディングが望まない状態で終わる映画作品などのストーリーの結末を指します。
例を挙げるとすれば、”ロミオとジュリエット”でしょうか。
この「悲劇を祝う」という一見、矛盾したようなタイトルには興をそそられます。
MVの背景は、ヨーロッパの古城を連想させます。
さらに色白の女性や石壁、手錠、目隠しなどが挿入され、冷たく暗い中世ヨーロッパをも想起させます。
1300年頃のヨーロッパは黒死病が大流行し、人口が激減しました。
そうした暗いヨーロッパの過去がメリーバッドエンドのMVには反映されています。
こんなパンクロックを認めたくないという世代もいるかもしれません。
しかし、自分たちは自分たちの表現方法で生きていこうという感情が如実に主張されています。
年配の人には本のカバーだけで判断して、中身を読まない人もいます。
同じように見た目だけでヒステリックパニックを判断せず、まずは音楽を聴いてから判断しようという心意気が欲しいものです。
人というのは自分の意見の100パーセントを取り入れがちです。
ところが、”岡目八目”というように他人の方が的確な判断ができることがあるのも事実です。
見た目に惑わされることなく、メリーバッドエンドを聴いてみましょう。
そうすれば、きっと新しい世界観を吸収することができるでしょう。
ヒステリックパニックの楽しみ方
カラオケではサビだけを歌う!?
カラオケでしんみりした曲が続いたときは、ヒステリックパニックの出番です。
特に着ぐるみのウサギちゃんが出てくる”Love it!”はMVを見ているだけでも愉快な気持ちにさせてくれます。
見終わった頃には「あい、あい、あい、あい、あいされたい」と鼻歌を歌っていることでしょう。
一方でカラオケで歌うには難易度の高い曲です。
理由は早口だからです。
モニタに映る歌詞の字幕を追うだけでも精一杯です。
コツはよくわからない部分はあえて飛ばして、サビの部分だけを歌うことです。
変にずれた歌詞を歌うぐらいなら何もない方が快適です。
サビがそろそろ来るなと感じたら、マイクを握って立ち上がりましょう。
なんなら前に出ても構いません。
何もビニール製のソファに座ったまま歌う必要はないのです。
しかも、立って歌う方が腹式呼吸による発声は楽です。
まだ経験したことのない方は試してみましょう!
まとめ
曲の見どころやタイトルの意味を述べましたが、音楽は聴いて楽しむものです。
音楽好きな方は本能的に感じ取れることでしょう。
楽譜を見ているだけでは曲は流れてきません。
ギターの弦を弾いて、初めて音楽になるのです。
その昔、音楽は口頭伝承(楽譜なしで敎える)によるものでした。
しかし、それでは広く普及しないということで五線譜や音符が発明されたのです。
15世紀のクラシック音楽を現代でも再現できるのは楽譜による賜物と言えます。
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