恋の始まりが感じられる1曲

MISIAらしさが際立つ「sweetness」の歌詞の意味を紐解くの画像

「sweetness」は同時にリリースされたシングル「忘れない日々」の内容と反対の意味を持つ曲になっています。

曲全体の歌詞の内容としては一歩前に踏み出すことのできない女性の恋の始まりを歌った曲だと言えるのではないでしょうか?

曲の中では気持ちを伝えたいけどなかなか切り出せないといった心情が歌詞の中で表現されていますが、

実は臆病だっただけなんだと、この曲を通して同じ境遇の人へのメッセージも同時に込められているように感じられますよ。

MISIAの大ヒット曲「Everything」のような定番バラードではなくミディアムスローな曲調がいい具合に前向きな恋を演出してくれています。

では歌詞の詳細を紐解いていきましょう。

「sweetness」の歌詞の意味

MISIAらしさが際立つ「sweetness」の歌詞の意味を紐解くの画像

Ah… Yeah Ah… Ah…
風になびくシャツを
不思議に見てた
立ち止まる時間の中
雲の向こうまでも続く明日に
あなたを感じたい

このままじゃ
壊れてしまいそう
あなたが消えてしまいそう
雲間に伸びる 光の中 つれ出して

出典: sweetness/作詞:MISIA 作曲:島野聡

この曲の主人公は女性で、風になびくシャツというのは主人公が想いを寄せている男性が着ているシャツをさしているのでしょう。 この女性は彼のシャツが風になびいているのを見ながら密かに抱いていた彼への感情が伝えられず、モヤモヤとしている心情がうかがえます。

自分の中でもまだよく理解ができていないけど、あなたを感じていたいという気持ちに変わりはない、

でもずっと今のままでいたら自分の感情をコントロールできずに壊れてしまう、そしてあなたも消えてしまうのではないかという不安に襲われている主人公。

雲の切れ間から降り注ぐ光のことを「天使のはしご」と呼ばれていたりしますが、

イメージとしては光が雲に覆われて消えてしまう前に私のことを連れ出してほしいという心情でしょうか。

愛の合間に見える この距離を 今越えたい 風に揺れて負けぬよう
瞳の中に映る やさしさに触れることなく
笑顔だけを 追いかけていた私は 臆病だっただけ

出典: sweetness/作詞:MISIA 作曲:島野聡

愛の合間に見える距離という表現は彼との遠くもなく近くもない距離感を縮めたいという意味ですかね。

今の距離感だときっと風に流されていってしまうから。

彼の瞳にはやさしさを感じるのに、そのやさしさには触れることがない、その理由としては、彼との恋人関係が築かれていないからなのではないでしょうか。

だから笑顔だけを追いかけて接していたということになります。

要するに、彼のことは気になっていたのに自分は草食系だから、一歩踏み出して彼に接することができずに当たり障りのない接し方をしていたということでしょう。

彼女は好きで好きで仕方ないという感情までたどり着いていないだけに、最後の”臆病だっただけ”というフレーズには重みを感じますね。

MISIAらしさが際立つ「sweetness」の歌詞の意味を紐解くの画像

友達に戻るなら
これで Time Limit
沈黙のボリューム上がる
夢の向こうまでも続く明日に あなたを感じたい
このままじゃ
憧れに傷ついて
前に進めなくなる
だからお願い
何も言わず抱きしめて

出典: sweetness/作詞:MISIA 作曲:島野聡

友達に戻るということは彼と恋人関係になることを諦めるということ。

”これでTimeLimit”というフレーズからは今ならまだ友人関係としてやっていくことができるけど、もし彼に想いを告げたなら

今までのような友人関係としてはやっていけないという意味として受け取れます。

想いを告げるかどうかを迷っている主人公の心情が”このままじゃ憧れに傷ついて前に進めなくなる”のフレーズで表現されています。

憧れのままでいいのか、でもそれじゃ前に進めなくなるという、もどかしい気持ちが感じられますね。

自分がそんな状態だから、彼に何も言わず抱きしめてもらいたいという願いが最後に込められています。

愛の合間に見える 優しさを 今越えたい kissに揺れて負けぬよう
腕の中に感じた 寂しさに触れることなく
笑顔だけを 追いかけていた二人は 臆病だっただけ

出典: sweetness/作詞:MISIA 作曲:島野聡

ここで一番のサビと比べると変化を感じられます。

「優しさを今越えたい」、「kissに揺れて」これらのフレーズをとって考えると

彼の優しさには触れていて、キスができるような関係まで近づいている、でもそれはもしかすると彼にとっては恋愛感情とは別のものなのかもしれない

そんな意味として解釈できます。

彼との距離があと一歩のところまで近づいている、彼も自分のことを想っているかもしれないという感覚でしょうか。

最後に”二人は臆病だっただけ”と歌われているところから、やはり彼も彼女のことが気になっていたと受け取ってもいいと思います。

MISIAらしさが際立つ「sweetness」の歌詞の意味を紐解くの画像

このままじゃ
壊れてしまいそう
あなたが消えてしまいそう
だからお願い
何も言わず抱きしめて

出典: sweetness/作詞:MISIA 作曲:島野聡

はっきりとしないこの状況では私の心は壊れてしまうのではないか、
そしてあなたも消えてしまうのではないか、そんな恐怖が彼女を襲います。

その恐怖から解放されるには彼に抱きしめてもらうしかないんですよね。

この主人公は既に彼のことが好きになっているのではないでしょうか。
曲が後半に進むに連れて彼女の想いがどんどん強くなっているのがわかりますね。

MISIAらしさが際立つ「sweetness」の歌詞の意味を紐解くの画像

愛の合間に見える 優しさを 今越えたい kissに揺れて負けぬよう
腕の中に感じた 寂しさに触れることなく
笑顔だけを 追いかけていた二人は 臆病だっただけ

Ah… La… La… La…

出典: sweetness/作詞:MISIA 作曲:島野聡

最後のサビは2番のサビと一緒なのですが、2人は最終的に恋愛に対して臆病になっていただけで、

どちらかが一歩踏み出したことで結局付き合うことになったのではないでしょうか。

この曲では恋愛だけではなく今何か心に迷いをもった人に、一歩を踏み出すことの大切さを伝える曲でもあるように感じられました。