『絢爛マイユース』
Good Byeねむきゅん卒業ソング
2019年1月7日、でんぱ組.incは1つの節目を迎えました。
「夢眠ねむ卒業公演~新たなる旅立ち~」と銘打たれ伝説の夜として語られている武道館公演2日目。
イメージカラーのミントグリーンで埋め尽くされた会場と熱狂する観客たち。
その日はねむきゅんこと夢眠ねむのアイドルからの卒業式だったのです。
1度目のアンコールで全てを出し尽くし最後のステージを涙と共に迎えたねむきゅん。
しかし2度目のアンコールに“元”でんぱ組.incの夢眠ねむとして登場したのです。
そして観客共にと6人の新生でんぱ組.incの歌う『Future Diver』を見守るという演出も!
「私、でんぱ組.incのライブ初めて見たの。めちゃ面白いね」
「これからもでんぱ組.incは続くし、みんな来るよね、現場、私も、行けるところは行きます!」
こんなセリフを最後にねむきゅんはでんぱ組.incからハッピーすぎる卒業を果たしたのです。
自身のカラーであるミントグリーンのねもへの贈呈など涙とサプライズに溢れたハッピーな卒業公演。
そして6人のメンバーからの“花束贈呈曲”として披露されたのが『絢爛(けんらん)マイユース』なのです。
『ワレワレハデンパグミインクダ』収録
『絢爛マイユース』は2019年元旦にリリースされた『ワレワレハデンパグミインクダ』に収録されています。
本作は新メンバーぺろりん&ねも加入後の7人体制でのでんぱ組.inc唯一のアルバムです。
「宇宙の旅から地球に戻って来た報告書」をコンセプトに制作された本作。
そこにはでんぱ組.incの歴史を集大成するように新旧豪華プロデューサー陣が召集されています。
活動初期から見守って来たフャダイン、元東京事変のH ZETT M、Shiggy Jr.の原田茂幸。
そして激アゲ電波チューン『でんでんぱっしょん』の作者であるWiennersの玉屋2060%も2曲を提供。
その1つである『絢爛マイユース』は玉屋2060%からのねむきゅん卒業への手向けの御品物でもあったのです。
そこで今回はでんぱ組.incの最強パンパカ卒業ソング『絢爛マイユース』の歌詞を解説してみようと思います。
光輝く私の青春時代
“絢爛(けんらん)”とは目がくらむほどに美しい様子を表した形動詞です。
「光り輝く私の青春時代」という卒業にピッタリな想いが曲名に込められているのが分かります。
また美しい日本語とカタカナ英語の並んだネーミングはパンクソングの定番です。
アイドルへの愛情表現にもパンク精神の滲み出る玉屋2060%らしさが出ています。
ここからは『絢爛マイユース』の歌詞を詳細に紐解いていきましょう。
日々積み重なるのはかけがえのない思い出
毎日頭がパンパカパン!?
朝昼晩と頭がパンパカパン
たわい無いこと 可笑しくてもうしょうがないや
四六時中 ばたばたであっぷあっぷです
もう 喜怒哀楽忙しいったらありゃしない
出典: 絢爛マイユース/作詞:玉屋2060% 作曲:玉屋2060%
カラフルでポップなシンセサイザーの音色で始まる『絢爛マイユース』のイントロ。
卒業ソングとしてはあまりにもハイテンションなピンキーの歌声で幕を開けます。
この歌いだしの能天気すぎるフレーズは新たなパンチライン誕生の瞬間です!
別れを前に思い出すのは些細なことで笑い転げたことばかり。
本気でアイドル活動にいそしんできた人生を振り返ります。
泣いたり笑ったり、プンプンしたり癒されたり。
7人で過ごした短すぎる時間、それでも家族以上に濃密な時間を過ごしてきたことが脳裏をよぎります。
朧(おぼろ)雲が表現する季節は春
思い出と 君の声が 時をかけていく
優しい風がスカート揺らしている
おぼろげな 白い雲が 膨らんで消えるまで
ここから ずっと追いかけて たどり着けるかな
出典: 絢爛マイユース/作詞:玉屋2060% 作曲:玉屋2060%
可愛い衣裳もたくさん着せてもらいました。
思い出すのはアルティメットセーラー服がたなびく光景。
いつまでも君の歌う姿を隣で見ることができると思っていたあの頃...。
朧(おぼろ)雲が出るのは春。
大正時代に発表された有名な童謡『朧月夜』を思い出させるポエティックな歌詞が秀逸です。
空が霞んで見えるのはこぼさないよう我慢している涙のせいかもしれません。