情報社会への投げかけを表した1曲「Network System」

今回紹介するのはSurvive Said The Prophetの「Network System」という曲。

見るからに現代風のタイトルが付けられたこの曲は、まさに現代の情報社会に向けられたものです。

スマートフォンが普及した現代では、SNSを代表とするネット上での繋がりに重きを置く人が多く見られます。

インターネットは非常に便利なものです。

これによって、ひと昔前では考えられなかったことが実現可能になった例もたくさんあります。

しかしそれによって弊害が出て来ていることも否めません。

ネット上の関係を重視するあまり、現実での人間関係が希薄になっていたり。

出所のわからない情報を鵜呑みにする人がたくさん居たり。

「Network System」には、そういった情報社会に溺れる人たちに向けてのメッセージが込められています。

Survive Said The Prophetは、私たちに何を訴えかけているのでしょうか。

ここから順を追って紐解いていきましょう!

アルバム「WABI SABI」に収録

「Network System/Survive Said The Prophet」の歌詞&和訳を解説の画像

「Network System」は2017年8月2日にリリースされたアルバム「WABI SABI」に収録されています。

ここで気になるのが「WABI SABI」というアルバムタイトルです。

Survive Said The Prophetは日本に留まらないグローバルな活動に注目が集まるバンド

しかし、「わびさび」は明らかに日本特有の言葉ですね。

そこに込められているのは、ただ日本の心を大切にしたいというだけのことではありません。

これはヴォーカル、Yoshが自分と向き合った結果導き出されたタイトルなんです。

アルバムタイトルが物語るのは

ヴォーカルのYoshはバイリンガルで、エモーショナルな英語表現に定評があります。

日本人にしてアメリカで育った彼は日本語を上手く使いこなせない場面もしばしばあったそうです。

そんな様子を見た人から、何者なのかと問われることが多かったというYosh。

そういう経験を経て、日本人らしさを欲している自分に気付いたと語っています。

そこから、自分の感じる「わびさび」を音楽で表現しようと思ってできたタイトルが「WABI SABI」とのこと。

アルバム内容は日本の古き良きを表現したというよりも、それをモダンに表現することを意識したそうです。

Survive Said The Prophetは洋楽的なエッセンスが売りのバンド

日本人らしさに偏り過ぎても、アイデンティティが崩れてしまうように思われます。

そういった意味でこの趣向は必然だったのかもしれませんね。

「Network System」はこんな曲

話を「Network System」に戻しましょう。

ここからは、この曲の聴きどころを筆者なりに紹介していきます。

後ほど紹介するMVをご覧の際に参考にしてみてください!

ヘビーロックだからこその一体感

この楽曲は一言で言うと王道のヘビーロックです。

ジャキジャキと歪んだギターに、重量感のあるリズム隊。

塊のような音圧が耳に心地よく、その分ブレイクなどでの一体感も際立ちます。

難しいフレーズを駆使するのではなく、音の足し引きでアレンジしているところもポイント。

2番Aメロなど、ギターを控えめにすることでベースのエッジを目立たせていたりします。

この部分の金属的な響きがなんともカッコイイんです!

表情豊かなヴォーカル

早口で軽快な英語を繰り広げるAメロに、流れるようなイメージのBメロ。

サビ前のブレイクで聴かせる荒ぶったような歌声も実にクールです。

なんとサビでは歌詞のある部分が半分しかありません。

残り半分は「Wow」とだけ歌い、聴き手に何かを感じ取るよう促している印象を受けます。

また、このバンドはシャウトの入れ方も巧みですね!

この曲でもまるでコーラスのように、ヴォーカルの迫力を後押しするようなシャウトを聴くことができますよ。

エモーショナルな演奏シーンを映したMV

ここでいよいよ「Network System」のMVをご覧いただきましょう。

楽曲もさることながら、演奏シーンのかっこよさにきっと魅了されるはずですよ!

電子機器の音がいくつも重なった冒頭部分が印象的ですね。

このざわついた雰囲気は情報が氾濫した現代社会を表すものでしょうか。

そして暗闇の中で円になって演奏するSurvive  Said The Prophetのメンバー

それぞれを照らし出すスポットライトの光が神秘的にも映りますね。

髪を振り乱しながら演奏するその姿はエモーショナルの一言。

それはライブで見られる彼らの迫力も物語っていますね。