祝20周年!ファン待望のベストアルバムがリリース
1999年のデビューシングル【幸福論】以来、20年間数多の名曲を世に送り続けてきた椎名林檎。
そんな彼女の20年の軌跡が存分に詰め込まれたのが、この【ニュートンの林檎~初めてのベスト盤~】です。
元々キャリアの若い頃は、ベスト盤という手法について懐疑的であった彼女。
しかし約10年前に、大先輩でもある竹内まりやからベスト盤を出すよう勧められたこともあったそう。
その言葉も後押しの1つとなり、デビュー20周年の節目にベスト盤をドロップする運びとなったそうです。
そんな彼女が満を持してリリースしたこのベストアルバム。
数多の椎名林檎ファンが待ち望んでいた楽曲ばかりが収録された、文字通り名盤となっています。
サブスクリプションでも配信はされているのですが、CDデザインにはなんとAR対応のシステムも搭載。
音楽を物として手に取ってくれたファンへの粋な心配りも光る仕掛けとなっています。
また楽曲は全て収録当時の音源から、最新の音質へとアップデートミックスを施しているそう。
いつでも最高のものをリスナーに届けたい、という彼女の気概も感じ取れますね。
さらに、実は今回のベストアルバムで初めてアルバムに収録された楽曲も。
初回限定盤に含まれるボーナストラックを含めた全30曲、本日は丁寧に解説していきたいと思います。
まずはDisc-1の名曲をご紹介!
1.浪漫と算盤 LDN ver.
記念すべきベスト盤の幕開けを飾る1曲目は【浪漫と算盤 LDN ver.】。
旧知の仲である宇多田ヒカルとの、約2年ぶりのコラボが実現した1曲です。
曲タイトルとなった【浪漫と算盤】という言葉は、宇多田ヒカルからのお題として貰ったものだそう。
ちなみにこのベストアルバムに収録している【浪漫と算盤】の「LDN ver.」という表記。
この表記は「LONDON VERSION」の略称です。
ベストアルバムに収録されている【浪漫と算盤】は、実はロンドンにて制作が行われたもの。
アルバムのリリース後には、【浪漫と算盤 TYO ver.】と題した別バージョンも配信されました。
こちらは東京にて、アルバム収録版とはまったくテイストの異なるサウンドで制作されたものです。
ぜひアルバム版と併せて聴き比べてみて頂ければと思います。
2.幸福論
続いてはいわずと知れた彼女のデビューシングル【幸福論】。
この曲のシングルバージョンがアルバムに収録されたのは、実は今回が初めてのことなのです。
彼女の初アルバムである【無罪モラトリアム】に収録されているのは「悦楽編」と呼ばれるもの。
シングルバージョンをよりロックにテンポアップしたものが、「悦楽編」の【幸福論】となっています。
意外とシングル版は馴染みがない!というファンも、もしかしたらいるのではないでしょうか。
またこの【幸福論】、やはり彼女のメジャーデビュー曲とあって様々な逸話が残されています。
表題曲「幸福論」は、椎名が福岡に住んでいたときに交際していた男性のことを綴った楽曲で、今後の交際について悩んでいた時の模様を歌詞に反映させたものであり、カップリング曲の「すべりだい」の続編に位置づけられる。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/幸福論_(曲)
さらに驚くべきことに、なんと本来は彼女のデビュー作はこの【幸福論】ではなかったのだそうです。
3.すべりだい
発売に関して、椎名本人は本楽曲ではなくカップリング曲として収録されている「すべりだい」をデビューシングルの表題曲として発表したかったが、スタッフ側に勝手に決められ、「幸福論」がデビューシングルとして発売されることになったと語っている。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/幸福論_(曲)
椎名林檎本人がデビュー曲として用意していたのが、こちらの【すべりだい】です。
自身のデビュー曲にと決めていた程の意欲作の為、カップリング曲とはいえファンの中でも人気のこの曲。
まだ10代の少女であった椎名林檎の、憧れの男性に対するいじらしさや切ない想い。
それらを詰め込んだ歌詞に、共感を覚えるファンもとても多いのだそうです。
また、数年前に発売された椎名林檎トリビュートアルバム、【アダムとイヴの林檎】。
こちらには、なんと三浦大知がカバーしたこの楽曲が収録されています。
椎名林檎ファンとしては、ぜひそちらもおさえておきたいですね。
4.正しい街
続いての楽曲は1stアルバム【無罪モラトリアム】に収録の【正しい街】。
まだ福岡にいた頃の椎名林檎が制作した1曲となっています。
18歳のときに制作された曲。デビュー直前、福岡で交際していた当時の恋人へ上京するための別れを告げた際のやりとりと心情を綴った曲。歌詞にも福岡にある「百道浜」、「室見川」が登場する。椎名はこの曲を必ずアルバムの1曲目に収録すると決めていたという。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/無罪モラトリアム