Superflyの名曲を振り返る
今や押しも押されもしないベテラン・アーティスト
日本人離れした歌唱力で2007年に衝撃のデビューを演じたSuperfly。
気付けばもうベテランの域に達しています。
以前よりも落ち着いた曲調の作品をシングル・カットするようになりましたがSuperflyの魅力はまだ健在。
彼女(たち)が2019年までに遺した作品の中からおすすめ人気曲をTOP10形式で10曲厳選しました。
結果としてたくさんの名曲が選外に漏れてしまい心苦しい限りです。
テンションが上がるロックな曲からしっとりとしたバラードまで幅広く揃えてみました。
2019年現在、配信サイトなどのデータを参考にしつつ独自に選定。
「私ならこういうTOP10にしたのに」
そんな声が聴こえそう。
読んでいただいた後に皆さんが独自のTOP10を選んでいただけたら嬉しいです。
YouTubeに公式動画があるものは可能な限りリンクを貼りました。
この機会にぜひ振り返ってみてください。
それでは第10位から第1位までご紹介いたします!
第10位 「Fall」
2018年6月6日発表、Superflyの通算23枚目のシングル「Bloom」のカップリング曲。
妖艶な歌詞とゴージャスなジャズとブラス・サウンドが魅力です。
ここでの越智志帆のシャウトは凄まじい迫力。
日本人離れした歌唱力は惚れ惚れします。
シングル「Bloom」は体調不良での休養後復帰作ですがブランクをまったく感じさせません。
歌詞を見ていきましょう。
本格的なジャズに挑戦
hey hey hell この世は蜃気楼
噂も偏見も涙も マボロシでしょ
hey hey hell 地獄へ堕ちてゆけ
底で 骨の髄まで愛せるなら
一途なフリをして
hey hey hell 地獄を見るほどの
愛など 微塵も無いくせに
出典: Fall/作詞:越智志帆 作曲:越智志帆
地獄というテーマ設定はどちらかというとロックのスピリットを感じます。
女性から男性を挑発する辺りが「ロックだな」と思う次第。
ただしサウンドはジャズの香りが100パーセントです。
ジャズ・バンド「SOIL&"PIMP"SESSIONS」のリズム隊が参加しています。
当然ですがタイトルの「Fall」は秋ではなく「堕ちる」という意味です。
サビの歌詞を抜粋しましたが言葉の強度が素晴らしい。
刹那な恋愛感情ですが芯はしっかりとしている印象を受けます。
その辺りが同性にも支持される理由でしょう。
第9位 「やさしい気持ちで」
2009年7月29日、Superflyの通算8作目のシングル「恋する瞳は美しい」のカップリング曲。
発表から約10年を経ても配信サイトでは上位にランクインしています。
フジテレビ「めざましテレビ」のテーマソングで記憶されている方も多いはずです。
エバーグリーンなサウンドで伸びやかな越智志帆の歌唱が気持ちいい一曲になっています。
愛とは愛されることよりも愛することが至高なのだという哲学が素晴らしい歌詞です。
歌詞を見ていきましょう。
女性から男性に歩み寄る
あなたがいて、わたしになる
幸せとはきっとひとりきりじゃ、つかめないもの
愛する人を抱きしめよう、わたしから
輝きを送りたい
空のように大きな心で
街中が、やさしい気持ちで
今日の日を、やさしい気持ちで
出典: やさしい気持ちで/作詞:越智志帆 作曲:多保孝一
愛されるにはどうしたらいいかという情報ばかりが女性誌を賑わせています。
しかし越智志帆は自分が誰かを愛する気持ちが大切なのだと歌っているのです。
女性から男性に歩み寄ることは今や普通のことですがこの曲は10年前のもの。
恋愛に関する常識を転倒させる業はロック・ミュージシャンらしいアティチュードです。
愛されることに汲々としている世の中では愛の絶対数が足らなくなります。
誰かを愛することの素晴らしさを伝えるこの曲が根強く支持されていることに希望を感じます。