家入レオ『Silly』に込められた想いが深い。ドラマの世界観とぴったりだと話題の歌詞を徹底解剖！

「Silly」は、2014年11月に家入レオの8枚目のシングルとしてリリースされた曲です。

人間の脆さや愚かさ、それでも救われたいと願う気持ちが歌われるこの曲は、胸を締めつけるような切ないバラードソングとなっています。

発売日からおよそ1か月後に20歳の誕生日を迎えた家入レオにとって、この曲は10代でリリースした最後の曲となりました。大人びた雰囲気の彼女が当時まだ10代だったということを知らなかった方も多いのではないでしょうか。

「Silly」は通常盤と合わせて初回限定盤A・Bが発売され、それぞれ収録内容の異なるDVDが特典として付属しています。

「Silly」はアルバム「20」にも収録されています。

家入レオにとって3枚目のアルバムとなったこの作品は、彼女が20歳を迎えて最初にリリースされたアルバムでもあります。タイトルの「20」にもそのことが表れていますね。

このアルバムには「Silly」以外にも、「miss you」やアニメ「ドラゴンボール改」のエンディングテーマとなった「純情」などが収録されています。また、通常盤のみのボーナストラックとして、「Silly」のアレンジ違いのバージョンも収録されました。

「Silly」は、ドラマ「Nのために」の主題歌としても話題になりました。

「告白」などで知られる湊かなえの小説を原作に実写化されたこのドラマは、イニシャルに「N」を持つ様々な人々の思惑が交差し、すれ違いながら物語が展開していくヒューマンドラマ・サスペンスとなっています。

主演には榮倉奈々、その他メインキャストに窪田正孝や賀来賢人、小出恵介などの若手実力派俳優が並び、豪華な出演陣でも話題になったドラマです。

「Silly」はこのドラマの主題歌として書き下ろされ、欲望が連鎖を引き起こして悲しい結果を生む物語の世界観を切なく描き出しました。

「Silly」のMVは、ワンセットの舞台を背景にしたシンプルなものながら、メッセージ性の強い映像になっています。

黒一色のスタイルにワンポイントで青のネクタイを付けた家入レオからは冷たくもの哀しい雰囲気が漂い、暗い中で頭上に星のように点々と光るライトは夜の空を連想させます。

彼女の後ろで描かれるダンスは曲のテーマでもある人間の愚かさ・その想いの儚さを映し出しているようで、セットに降り注ぐ雨も合わせて曲の切ない世界観をより鮮明に描き出しています。

抽象的な表現に想像力をかき立てられる、印象に残るMVです。

人間の愚かさを歌う「Silly」。その中心に描かれるのは、救いを求めるように愛に溺れる主人公の物語です。

「難しいことが多すぎる愛」とは、きっと純粋な交際ではない複雑な事情を抱えた関係を表しているのでしょう。

逢えない時間も多く不満も募る中、二人でいる時は心と体を重ねる居心地のよさに任せてかかえた不満も掻き消されてしまう。

駄目だとは思いながらもつい寂しさをごまかしてしまう切ない心情が、雨の降り続く夜空の暗さと重なります。