パーティーのたびに顔を合わせる夜の仲間たち。

年齢も性別も職業だって関係ありません。

音楽が好きでお酒が好き、なによりパーティーが三度の飯より大好物。

クラブ通いを続けるうちに夜の街でしか会わない気の合う友人達は増殖していきます

「楽しいな」なんてふと呟いてみたり。

子どもの頃、近所の公園で日が暮れるまで他愛のない遊びにいそしんだあの頃。

そんな感傷的な思い出まで浮かんできます。

最高なパーティーは不思議な魔法をかけてくれる

凝り固まった心を解き放ちオープンマインドにしてくれるのです

ナンパじゃなくてもとりあえず話しかけてみます。

理由はただ隣で楽しそうにしていたから。

「お酒飲む?」

浮かない顔をしてるというだけで見ず知らずの娘にもお酒を奢ります。

理由はあまり楽しくなさそうだから。

最高のパーティーは大人の殻を被った子どもの社交場なのです

寝不足&二日酔いで最悪の昼間、でも止められないナイトライフ

Daylight 寝てたい
覚めない夢でまだfly
Midnight から畳み掛ける
知らない女に話しかける
Stay highかなりやべえ
明日のことなんか棚にあげる
明け方の太陽見上げる
遊び足りないまた明日ね

出典: Routine feat.唾奇/作詞:ケンチンミン,唾奇 作曲:illmore

プロのラッパーとして生きる覚悟を決めたケンチンミンや唾奇。

彼らにとってこのような生活こそが日常なのです

遊びが仕事で、仕事が遊び

もちろん日中に仕事が入ることだってあります。

そもそもラップ一本で食べていける人はごく一部です。

Chilly Sourceには関係者を含め社会人経験者が多く在籍しています。

クラブのお客さんは皆何かしらの仕事を持っているもの。

翌朝眠たい目をこすりつつ出勤していく人も多いです。

昼間に後悔する寝不足と深酒

でもやめられないナイトライフ

グッドミュージックと気の合う仲間は最高の気分にしてくれるのです。

今夜のパーティーも終わりの時間。

「また明日ね!」

ハイタッチを交わしそれぞれの生活に戻っていきます。

24 hour Party People 唾奇

24
365歩のマーチ
次お前の街で遊ぼうぜ
音楽じゃ無くていい
俺ら人間で繋がった仲間

出典: Routine feat.唾奇/作詞:ケンチンミン,唾奇 作曲:illmore

唾奇が生まれ育ったのは眠らない街、沖縄

他県からは到底考えられぬほど酒と夜遊びがユースカルチャーにも根差しています。

その中でも生粋のパーティーピープルである唾奇のスタンスはどこに行っても変わりません。

「いちゃりばちょうでー」という沖縄伝統の一度一会の精神を活かしたバースが秀逸です。

水前寺清子の往年のヒット曲を引用し自身の「24時間パーティーピープル」ぶりをアピールします。

享楽の後、残されたものは...

然るべきこの時を生きる
週末はparty平日nobodyでparty
気が付けば一人ゲロ吐いてる便所
無い記憶を掻き集める朝
楽しかったってこの感情と
二日酔いだけが残った
毎週懲りずに馬鹿する馬鹿

出典: Routine feat.唾奇/作詞:ケンチンミン,唾奇 作曲:illmore

享楽の後に残るのは虚無感と相場が決まっています。

夜に生きる彼らのような人種はその虚無を埋めようと必死に何かにすがります。

その何かとはもちろん繰り返される享楽のナイトライフです。

輪廻のように巡る享楽と虚無の終わらないサイクル

意識を取り戻したトイレの個室でふと考えます。

なぜ僕らはこんな生活を送っているのだろう?

吐しゃ物にまみれた姿で失われた意識を手探りで探ってみる。

そこには仲間たちの屈託のない笑顔が残されていました

「本当、俺たちってバカだよな...」

自虐しつつもその大切な記憶を求めてフロアに戻る。

そしてまた次のパーティーで羽目を外して享楽に身を委ねるのです。

つまらない大人になるなら...

ケンチンミン【Routine feat. 唾奇】歌詞を解釈!クラブ通いのルーティンってこんな感じ?の画像

何処まで行けども正解は無しだが
失敗もだし心配は無い
つまらない大人になるなら
俺はアホでも子供でいたいのさ

出典: Routine feat.唾奇/作詞:ケンチンミン,唾奇 作曲:illmore

ケンチンミンも唾奇もただ快楽を求めて夜に生きているわけではないのでしょう。

彼らには夢があるのです

子どもの頃に憧れたスーパーヒーロー、ラップスター

一歩ずつでも近づきたい。

唾奇の沖縄での幼少期は壮絶なものでした。

家庭内不和、近親者にも及ぶ薬物被害...。

子どもの貧困が社会問題となった現代社会。

その例にもれず不遇な少年時代を送った唾奇にとってラップは人生を変える蜘蛛の糸のようなものです。

世間にどういわれようと構わない。

あの頃夢見た格好いい大人に1日1歩近づこうと夜に生きているのでしょう

今日もまた夜遊び

What’s up? 要はhow high?
ライフラインなしでフラフラになった足絡まり、
バーカンからまた始まりだした乾杯
One night One chance
また知らない誰かと乾杯
気づいたら朝、ルーティン
おやすみまでが夜遊び

出典: Routine feat.唾奇/作詞:ケンチンミン,唾奇 作曲:illmore