back number
back number(バックナンバー)は、2011年にメジャーデビューしたスリーピース・ロックバンドです。
結成は2004年で、メンバーは清水依与吏さん(ボーカル&ギター)、小島和也さん(ベース&コーラス)、栗原寿さん(ドラムス)の3人。清水さんは全ての楽曲の作詞・作曲を手がけています。
ちなみにバンド名の命名者は清水さんで、バックナンバーとは型遅れを意味します。当時付き合っていた女性をバンドマンにとられた経緯があり、フラれた自分は彼女にとって型遅れなんだ、と思ったんだそうです。
back numberの楽曲の中には失った恋を歌ったものや叶わぬ恋を歌ったものが非常に多いことでも知られています。
女心が見事に代弁されている、と歌詞の内容に共感する女性の声は後を絶ちません。
「思い出せなくなるその日まで」が収録されているのは?
「思い出せなくなるその日まで」は2011年10月にリリースされた、back numberの3枚目のシングルです。
表題曲のほかに「はじまりはじまり」と「ミスターパーフェクト」が収められています。
本作は日本レコード協会のゴールド認定を受けています。
また「思い出せなくなるその日まで」はback numberのメジャーデビューアルバムとなった「スーパースター」にも収録されています。
歌詞について
失ったものの大きさに気付く
世界で1番大事な人が
いなくなっても日々は続いてく
思い出せなくなるその日まで
何をして何を見て
息をしていよう
出典: 思い出せなくなるその日まで/作詞:清水依与吏 作曲:清水依与吏
世界で1番大事な人・・・ここでは恋人を指しているのでしょうか。
ジャケットやPVを見ると、一緒に暮らしていた彼女という感じでしょうか。
そんな大切な人がいなくなったということは、別れが訪れたということ。
恋人が去ってしまっても毎日は変わらず過ぎていく・・・そんな中で虚ろな気持を抱えたままの主人公が見えてきます。
思い出そうとしても「思い出せなくなる」くらい、その存在が遠い記憶となるまでには、この先どれだけの時間が必要なのか想像もつきません。
それほど自分にとって大きな存在だったことにあらためて気付いたのでしょう。
同じ季節のはずなのに・・・
ひらひら輝くこの雪も季節も
せめてあなたがそばにいれば
今ではただ冷たくて
邪魔くさいだけね
寒いねって言ったら
寒いねって聞こえる
あれは幸せだったのね
出典: 思い出せなくなるその日まで/作詞:清水依与吏 作曲:清水依与吏
雪が出てくることから季節は冬であることがわかります。「あなた」がそばにいるときにはあんなに輝いて見えた季節も、今となってはただ寒くて冷たいだけで何の魅力も感じることができません。
「寒いね」と言い合えた、そんな小さな日常がどれほど幸せであったのかを噛みしめているようです。
言葉を交わす相手がいないという状況が孤独感を増し、冬の寒さや冷たい空気がいっそう強調されています。
自分の一部だった「あなた」
たとえばあなたといた日々を
記憶のすべてを消し去る事ができたとして
もうそれは私ではないと思う
幸せひとつを
分け合っていたのだから
出典: 思い出せなくなるその日まで/作詞:清水依与吏 作曲:清水依与吏
「あなた」と共に過ごした記憶なんか消してしまいたいけれど、それは自分の存在をも否定することになってしまう・・・そう思えるくらいに、二人で一つの幸せを分け合っていた「あなた」は、すなわち主人公の一部のような存在だったんですね。
自分の分身だった存在を失ったのですから、心が痛むのも涙が出るのも無理のないことだ、と言っています。失くしたものの大きさを実感しながらも、何とか理由を見つけて自分を慰めているような感じもしますね。