桑田佳祐「100万年の幸せ!!」ってどんな曲?
アニメ「ちびまる子ちゃん」のエンディング曲
毎週日曜日、18時に放送されているアニメ「ちびまる子ちゃん」。
「小さい頃に見てた!」という人はもちろん「今でも見てるよ!」という人も多いのではないでしょうか?
主人公・まる子と家族のほんわかした日常や、ちょっとおバカで残念なオチが毎回面白いですよね。
ちびまる子ちゃんの歌と言えば、超有名な B.B.クィーンズの「おどるポンポコリン」。
先日亡くなられた西城秀樹さんも、エンディング曲「走れ正直者」を歌っておられました。
他にも植木等さんや、お笑いコンビの爆笑問題など、そうそうたるメンバーが歌ってきたちびまる子ちゃんのエンディング曲。
その中でも、2012年4月から2017年10月までのエンディング曲となっていたのが、我らが桑田佳祐さんの歌う「100万年の幸せ!!」です。
原作者・さくらももこさんがオファー!
ところで、数多くいるアーティストの中で、なぜ桑田さんがオファーされたのでしょうか?
そのきっかけは、ちびまる子ちゃんの制作チームが、新しいエンディング曲を検討していたときのこと。
誰にオファーするかという話題になったときに、満場一致で桑田さんの名前が出てきたんだそうです。
この時点では桑田さんが引き受けてくれる確証は無く、半ば夢物語だったと言います。
そこで「ちびまる子ちゃん」原作者で、桑田さんの大ファンでもあるさくらももこさんが桑田さんへ手紙を書きました。
それを読んだ桑田さんは、曲提供を承諾。
かくして、桑田さんとまるちゃんの"夢の共演"が実現したそうです。
人と人とのご縁が繋がって、そこから作品が生まれたことを想うと、胸が熱くなる思いがしますね。
「100万年の幸せ!!」のPVとは?
桑田さんとまるちゃんが共演したPV♪
こちらの動画が2012年6月26日に公開された「100万年の幸せ!!」のPVです。
この映像は編集されて、アニメのエンディング映像にも使用されました。
まるちゃん一家の横で、ギターを持って歌っているのは、もちろん桑田さん。
満開の桜の下、舞い散る花びらの中でお花見をしている様子が、まさに「幸せ」を象徴しているようで、見ていて気持ちのよいPVですよね。
今YouTubeで見られるのはショートバージョンですが、フルバージョンは桑田さんのPV集『MVP』で見ることができますよ。
桑田さんはアニメ本編にも出演!
「100万年の幸せ!!」がアニメエンディング曲だったのは、2017年10月1日まででした。
この日、アニメ版の桑田さんがアニメ本編にも出演していたって知っていましたか?
この日の放送は「ちびまる子ちゃん×桑田佳祐 〜100万年の幸せ!!スペシャル〜」と名付けられたスペシャル回。
まるちゃんと高校生の桑田さんが出会う物語で、桑田さんの声は声優・西谷修一さんが担当しました。
ストーリーの中では、桑田さんの曲「波乗りジョニー」やサザンの「勝手にシンドバッド」が使用。
筆者は、サザンファンとしても嬉しかったのを覚えています。
この日をもって「100万年の幸せ!!」のエンディング映像は見納め。
5年半もの間エンディング曲として流れていたので、寂しく思った人も多いのではないでしょうか。
ちなみに現在のエンディング曲は、PUFFYの歌う「すすめナンセンス」という曲です。
「100万年の幸せ!!」は平和を願う歌詞♪
歌詞はさくらももこさんが作詞
「100万年の幸せ!!」を作詞したのは「ちびまる子ちゃん」の原作者・さくらももこさんです。
実は、さくらさんが桑田さんへ手紙を書いたとき、この歌詞を同封していたそう。
2011年の東日本大震災を受けて、平和を願って歌詞を書いたというさくらさんの気持ちに、桑田さんは共感し、手紙を読んだその日にメロディーを作ったそうです。
桑田さんは、曲ありき・歌詞は後で付けるという制作スタイルが知られています。
そんな桑田さんが、その日のうちに歌詞に曲を当てたとは……桑田さんが感じた感動の大きさが窺えますね。
心に響いた歌詞とはどのようなものなのでしょうか?見ていきましょう!
今を生きてる喜びが宇宙(そら)を駆ける
風のしらべ 川のせせらぎ
胸の鼓動のリズムで踊れ
希望の螺旋を描き青空に向け
手を伸ばせば明日(あした)があるさ
新しいキミがいるから
たった100万年ほどの幸せを掴もう
輝くこの地球(ほし)に
Oh,愛を刻み込もうよ
(ウパウパウパウパ)
今を生きてる大切な生命(いのち)守ろう
風のしらべ 川のせせらぎ
永遠に願う Ah…
It's all right.
出典: 100万年の幸せ!!/作詞:さくらももこ 作曲:桑田佳祐
学校の厚い壁の内側や、オフィス街の間で毎日を過ごしていたら、なかなか気付くことがないかもしれません。
<風>が吹く音。
<川>の流れる音。
そして、自分自身の<鼓動>。
これらは、毎日の生活には、なんの利益も与えない音なのかもしれません。
だけど、風は涼しさを、川は清い水を、鼓動は命を。
私たちに何かしらの"恵み"を与えてくれています。
目を閉じて自然の音を感じてみたら、そんな"恵み"を享受できることに「幸せ」を感じられるかも。