急に冷たくなって ソッポ向かれたり なんでなんでなんで?
どんなにいいことだって 間がワルいとね カチンときたりで
それがなぜか 君が喋り出すと
イヤな空気 すっかり変えてしまうから
出典: タイミング/作詞:森浩美・ブラックビスケッツ 作曲:中西圭三・小西貴雄
自分では相手をすごく褒めたつもりなのに、なぜかムカつかれたことってありませんか?
よくある話を振っただけなのに、それまでの空気が一変して、みんなおかしな態度になったりとか。
後からどんなに考えても、変な言葉遣いや内容だったとは思えない…。
逆に自分が人にそういう感覚を抱き「今それ言う? 空気読めよ!」と思ったりすることも。
なんだか妙に「KY=空気読めないウザい人」っていますよね(ひ、ひどい言い方…)。
そして逆に、猛烈にKYなのに全然憎めないどころか、その場を和ます天才みたいな人も。
これって一体何が違うんでしょう?
彼女はKYだけど、心和ます天才?
※ズレた間のワルさも それも君の”タイミング”
僕のココロ和ます なんてフシギなチカラ
出典: タイミング/作詞:森浩美・ブラックビスケッツ 作曲:中西圭三・小西貴雄
この歌詞に登場する彼女は、天才に属する人なのでしょうか。
ズレてるだの間のワルさだの、KY要素満載(笑)
なのに「僕の心」を和ますなんて、彼女の”タイミング”は自分のKYさに悩む人にとって垂涎の能力!
いやいや、いわゆる「惚れた欲目」で彼が勝手にそう思っている可能性も否定しきれません。
この辺はもう少し先を読んでみる必要がありそうです。
現代人の代表みたいな彼…
妙にセコセコ生きて 楽しくなくて 昨日と同じで
君と出会う前まで キモチ張りつめ 折れそうだったよ
小さなこと いちいちムカついて
笑い方も なんだか忘れてしまってた
出典: タイミング/作詞:森浩美・ブラックビスケッツ 作曲:中西圭三・小西貴雄
なんだかもう、読んでいる方まで頭を抱えたくなる状況だったようですね。
読者の皆さんの中にも「自分も今そんな感じ…」という人がいるかもしれません。
こんな精神状況にある最中、周囲にKYがいると、自分でもあり得ないと思うレベルでブチ切れしそう。
なのに彼はKY彼女(おいおい…)と出会い、酷い状況から脱出した模様です。
ヘンに疲れることは極力やめようよ
※ヒトも街も宇宙も まわれまわる”タイミング”
ヘンにね合わせ過ぎても たぶん 辛いだけさ
※たまに間のワルさも 大事なんだね”タイミング”
君と僕のシアワセ 笑いながらいこう
出典: タイミング/作詞:森浩美・ブラックビスケッツ 作曲:中西圭三・小西貴雄
人付き合いに悩む人の一番の焦点は「人と合わせる」ことだと思います。
空気を読んで人と合わせようと努力するのは、もちろんとても大切なこと。
でもいつもいつもそんなことをしていたら、疲れるに決まっています。
自分にとって一番大事なのは誰? 恋人? 友だち? 家族?
その大事な人を大切にする「主体」は誰? 自分自身ですよね。
その自分が疲れてしまったら、大事な人を幸せにできるのでしょうか。
「嫌われたくないから、自分のために合わせているんだ」そんな考え方もあるでしょう。
でも、無理に合わせ続けている自分は、本当の自分の姿ですか?
虚像の自分を好きになってもらうなんて、なんだか空しくなりませんか…?
時に間がワルくても、基本的に自分のタイミングで過ごし、笑いながら生きる方が魅力的では?
たまに人をイラッとさせたりするかもしれないけれど、その辺はお互いさま。
それと同時に、KYになりがちな自分を無理なく改善していく努力をすればいいのではないでしょうか。
宇宙だって宇宙のタイミングで回っています。
それを無理に矯正して歪んだら(人類にまだそんな技術はなさそうですけど)強烈に怖ろしいことになりそう。
僕は君のようにはなれないかもだけど…
誰もみんな 君のようならいい
争いまで きっとなくなったりするでしょう
出典: タイミング/作詞:森浩美・ブラックビスケッツ 作曲:中西圭三・小西貴雄
人類が地球に出現して以来、争いは絶えません。
そんな大規模なことではなくても、私たちの身の回りでの諍いは四六時中見受けられます。
諍いが無くなることは理想ではあっても、まず無理ですよね。残念ながら。
それと同じように、彼は彼女のようにはなれないと感じているように読み取れませんか?
そういう目線があるならば、前の方で記した「惚れた欲目」で彼女をリスペクトしているわけではなさそう。
もしかすると彼女は、心を和ます天才というか…ある意味天然ちゃんなのかも…。
人付き合いに心を悩ませている人からすると、天然ちゃんはウザい存在になりそうな気もします。
しかし彼は彼女の力を評価し、自身も救われているのですよね。
この後※印部分が1回ずつ繰り返されて、曲は終わります。
彼女に学ぶ”タイミング”の極意とは
天才もしくは天然ちゃんから何を学べというのか、とお思いの方も多いかもしれません。
皆さんの周囲には「愛される天才・天然ちゃん」がいるでしょうか?
もしいるようでしたら、その人を思い浮かべつつ読んでみてください。
筆者の知る彼らには、3つの大きな共通項があります。
それは「いつもブレない」「自分を含めて人間が大好き」「笑顔が多い」ということ。
特に最初の「いつもブレない」という点でのパワーはすごいなと思います。
自分の間が悪くても、他人が間の悪いことをして場がしらけてしまってもめげない。
彼らの心の立ち位置はめったなことではブレないのです。
私たちは良くも悪くも、心の立ち位置が変わりがちです。人に合わせるのもそのひとつですね。
立ち位置を変えることで見えてくるものもたくさんありますが、それに振り回されていたら意味なしです。
自分の心が極力多くのものを俯瞰して見られる位置、そして自分と周りが笑顔でいられる位置。
そんな場所を、彼らは見出しているのでしょう。
最強の「空気を読む能力」というのは、その場だけの空気を読むことではないと、筆者は考えます。
自分、そして多くの人たちが笑顔になれる位置=空気を見つけ出し、作り上げる能力ではないでしょうか。
時間はかかったとしても、きっと私たちにだってできるはず。
まずは「自分を笑顔にすること」から始めてみませんか?