「ひと」に込められた思い

見守るひとを眼に映し

出典: あなたとアナタ (feat.Tsuyoshi Domoto)/作詞:堂本剛 作曲:堂本剛

歌詞の中にある「見守るひと」。

ここはどうして漢字の「人」ではなくひらがななのだと思いますか?

ここは堂本剛さんはあえてひらがなにしているでしょう。

「人」と漢字にしてしまうと、目の前にいる人たちだけという限定的なニュアンスが生まれます。

見守ってくれているのは、目の前にいる人だけではないと伝えたいのでしょう。

すでに亡くなり天国にいる先祖やこれまで歩んできた歴史

結婚する2人が今この場に立っているという未来をつなげてくれたすべてのもの

人間だけでなく、動物や植物、自然、ありとあらゆる生きとし生けるものたちも含まれています。

そのすべてを、目の前にいる祝福してくれている人たちを通して想像し見ているでしょう。

涙ではなく笑顔を贈る意味

涙はそっと堪えて
笑顔を贈ろう

出典: あなたとアナタ (feat.Tsuyoshi Domoto)/作詞:堂本剛 作曲:堂本剛

感謝や幸せで気持ちがいっぱいになると、感動でが流れてくることがあります。

しかしそんな涙さえ我慢して、笑顔を贈ろうと伝えているでしょう。

涙は自分のために流すものですが、笑顔は相手のためにつくるもの。

なので、ここではたとえうれし泣きであっても、涙はこらえてと伝えているのです。

見守ってくれているひとたちへ感謝の気持ちを伝えたいのなら、笑顔でいることが1番伝わる。

そのように伝えたいのでしょう。

とても素敵な歌詞です。

ありがとうを伝える相手が変化する

この先の歌詞は、前に出てきたものの繰り返しです。

その中で1つ違うのはこの歌詞。

ありがとうの側で

出典: あなたとアナタ (feat.Tsuyoshi Domoto)/作詞:堂本剛 作曲:堂本剛

ありがとうの「」から「」に変わっています。

これは、これからの人生が1人ではなく2人になったということを意味しているでしょう。

結婚式では新郎新婦の2人で、周りに対するありがとうを伝えていました。

しかし結婚後は、2人がお互いに対してありがとうを伝え合うようになります。

毎日の生活の中で、2人はお互いに支え合いながら生きていくでしょう。

その際、感謝の言葉は必要不可欠です。

結婚当時と結婚後で「ありがとう」を伝える相手が変化していく。

そのような変化も歌詞の中で表現しているこの曲は、聞けば聞くほどその魅力が伝わってきます。

同じ歌詞を繰り返す意図

MISIAさんの歌声に堂本剛さんが声を重ねる

この曲の後半は、先に出てきた歌詞の繰り返しですが、聞いているとそのようには聞こえません。

同じ歌詞なのに、そう感じさせないのは、2人の歌い方に鍵があるでしょう。

MISIAさんと堂本剛さんは、1人で歌うパートと2人で歌うパートに変化をつけて歌っています。

基本的な歌い方は、MISIAさんが歌う声に堂本剛さんが自身の声を重ねているのでしょう。

歌い方で変化をつけている

歌詞の最後のパートに出てくる歌詞。