大切なものは
母親からの、父の死を知らせる電話。
その声に被せて始まるイントロ。続いて中島みゆきの歌唱が始まります。
この時点で涙腺が緩む人も多いのでは。
ここでは「荒野」=「人生」と読めます。
例えば以下の歌詞。
荒野より君に告ぐ 僕のために立ち停(ど)まるな
荒野より君を呼ぶ 後悔など何もない
出典: 荒野より/作詞:中島みゆき 作曲:中島みゆき
「荒野」を「南極大陸」と読むか「人生」と読むかで解釈が変わります。
でも、意味することは同じです。
自分がいかに「君」を愛しているか、大切に思っているかということ。
名前を呼ぶことがあっても、それは自分を助けてもらうためではありません。
「君」を励まし続けるために呼ぶのです。
望みは何かと訊かれたら 君がこの星に居てくれることだ
力は何かと訊かれたら 君を想えば立ち直れることだ
出典: 荒野より/作詞:中島みゆき 作曲:中島みゆき
カップル、夫婦、友達、どんな人間関係にも当てはまります。
人間だけではなく、家族同様のペットにだって当てはまる。
この際、生き物じゃなくても、二次元でもなんでも自分が大切に思うものならなんだって当てはまります。
「あなたがいてくれるから私は生きていける」そんな人や物があれば、私たちは生きていける。
汎用性広すぎ!
中島みゆきの力強い歌声も魅力的です。
TOP7『幸せ』
1997年小林幸子提供曲。
中島みゆき版はシングル『愛情物語』のカップリングとして収録されています。
アルバム『Singles 2000』に入っていますので、ぜひ中島みゆき版も聴いてみてください。
幸せになる方法って?
夢なら醒めるいつかは醒める 見なけりゃ良かったのにと言われても
それでも夢が醒めるまでのあいだ 見てたことを幸せと呼びたいわ
出典: 幸せ/作詞:中島みゆき 作曲:中島みゆき
「幸せ」ってどういう状態なのでしょうか?
どうなったら幸せと感じられるのでしょう?
幸せな瞬間が夢のように、短く儚く終わったとしても幸せだったという思いは消えません。
醒める夢なら見なければ良かったと、そう思う人もいるでしょう。
醒めた後に辛い思いをするなら、幸せなんかこなくていいと。
残念ながら私たちはずっと幸せでい続けることはできません。
だからこそ、小さな幸せを大切に想えるのかもしれません。
TOP6『風の笛』
言いたいことが言えなくなったあなたへ
つらいことをつらいと言わず イヤなことをイヤだとは言わず
呑み込んで隠して押さえ込んで 黙って泣く人へ
出典: 風の笛:作詞:中島みゆき 作曲:中島みゆき
この楽曲を誰に届けたいと思っているか、はっきり言い切っている言葉から始まります。
いつも明るくて元気で悩みのなさそうな人。
そう思われているから、そのキャラを必死の思いで維持しているだけ。
本当は言いたいことがある。悩みもある。
そんな人たちに届けたいという中島みゆきの気持ちが伝わってきます。