大いに歌えや 大いに遊べや
“はじまり"を待つ赤子に“これから"の歌をおくろう
涙はいつもここって時に
ギリギリで出なくって また胸を締め付ける
出典: すべてへ/作詞:326 作曲:岡平健治
そして、そのエールはさらに大きなスケールとなってリスナーに届けていきます。
たくさんの希望を抱えた赤ん坊にまで届けるような壮大な歌詞には胸を打たれます。
常に彼らの視線は前を向いており、後ろは振り向きません。
そして、頑張りすぎて涙を堪える場面もしっかりと描写することで、頑張り過ぎないようにというのも暗に伝えてくれているような気もしますね。
そのつながりは曖昧な いくつかの言葉でも
“ゴミだ…"って呼ばれても ぼくたちを強くする
いつか“未来"は“軌跡"を照らし
広がって 広がって 広がって 包んでく…
出典: すべてへ/作詞:326 作曲:岡平健治
そして、最後の歌詞です。
人と人との繋がりは、温かいものだけでなく冒頭でも描いたように心無い言葉もたくさんあります。
しかし、その一つ一つの経験の全てが自分を成長させてくれる糧となるのではないでしょうか。
また、それによって未来は無限に広がっていく可能性を秘めています。
そして、いつか夢を叶えた時に振り返った自分の道は、どんなに泥臭く苦しかった道でも輝いたものになることでしょう。
だから、今を大事に未来に向かっていこうと投げかけてくれる前向きな歌詞で締めくくられていきます。
アルバム「無限大」に収録!
ロックテイストの強い作品!
この楽曲は、2000年7月26日にリリースされた2枚目のアルバムである「無限大」の7曲目に収録されています。
「すべてへ」の大ヒットを受け、このアルバムもオリコンチャートで1位を獲得しています。
前述もしましたが、326が最後に関わった作品は「すべてへ」です。
それによって、その後にリリースされたこのアルバムはまた一味違ったテイストを含んだアルバムとなりました。
ネオフォークの元祖として、これまでフォーク色の強い楽曲で攻めていた19ですが、それも「すべてへ」で一度終焉を迎えました。
それ以後は、326のいなくなった穴を残りの2人で埋めるように2人で楽曲を制作しています。
その楽曲たちが集まったのがこのアルバムなのです。
そして、作詞やビジュアル面を担っていた326が抜けたことで、これまでの服装を脱却したり、楽曲としてもロックテイストの強い作品が増えています。
しかし、それでも収録曲の中で中核を担う「すべてへ」は、その楽曲の歌詞の意味にも通ずるかのようにしっかりと存在感を表しています。
その他、アルバムにも!
また、「すべてへ」は、各ベストアルバムにも収録されています。
「19 BEST●青」
まずは、2002年4月27日にリリースされたベストアルバム「19 BEST●青」です。
このアルバムの5曲目に「すべてへ」は収録されました。
このベストアルバムは19が解散した後にリリースされた作品であり、デビューからそれまでの軌跡を辿った内容になっています。
同時にリリースされた「19 BEST●春」は、アルバム曲をまとめたアルバムになっていますが、こちらはシングル作品をまとめたアルバムになっています。
また、オリコンチャート最高順位は3位という好成績を残しています。
解散を惜しんだファンはもちろん、解散後に彼らを知った人も多く手に取った結果ではないでしょうか。
そして、この2枚をまとめた作品である「コンプリートBEST 青&春」も2007年2月21日に期間限定で発売されました。
解散後、長い年月が経ってもこのようにリリースがあるというのは、それだけ彼らが多くのファンに愛されていた証拠ではないでしょうか。
「19 〜すべての人へ」
そして、2005年10月19日にリリースされた「19 ~すべての人へ」の5曲目にも収録されています。
ファンライクなアルバムとしてリリースされたこのアルバムは、携帯電話の「着うた」のダウンロード数ランキング上位作品をもとに収録曲が選定されたそうです。
また、アルバムタイトルもファンからの一般公募を採用しており、よりファンへの愛が伝わる1枚になっています。
そして、そのファンへの想いはしっかりと世の中にも伝わり、オリコンチャートでは23位にランクインしています。
解散から時間が経っているにも関わらず、しっかりとランクインしてることからは、彼らがファンと強い絆を築いていたことが分かりますね。