2人で過ごした時間はまるでビー玉のように、主人公の心の中で光を放っているようです。
しかしあんなに青かった空の色も、いつの間にか夕焼け色に変わっていきます。
時が過ぎて、伝えたい想いをうまく伝えられずにいることに対して悲しさを感じているのが分かります。
子供は成長するにつれて、考え方も大人になり変化していくものです。
その変化によってコミュニケーションがうまく取れない時期もあるでしょう。
意思疎通が図れず、切ない気持ちを抱えているのが分かります。
時の流れ
大人になった「君」
いつか大人になって 駅のホーム佇んで
僕を忘れた君がいる
出典: 空と青/作詞:北川悦吏子 作曲:川上洋平
ここでは成長して、思春期を超えて大人になった「君」のことを考えています。
大人になったことで、親元を離れて暮らす子供は親のことを思い出す機会も減っていくでしょう。
恐らく親である主人公はそのことに対して切なさを覚えているのではないでしょうか。
時の流れと共に成長していく子供に対しての複雑な親の心境が表れています。
いつか時はめぐり
君と 出逢えたなら
まだ見ない空に ふたり色を塗ろう
出典: 空と青/作詞:北川悦吏子 作曲:川上洋平
このパートではさらに時が経ってからの主人公と「君」について表しているのでしょう。
大人になってからの「君」と再会する未来を夢見ています。
若い「君」は、まだ親の気持ちが分からずにいるのです。
でも、大人になればきっと親がどういう気持ちで自分を見守っていてくれるのかも分かるようになります。
自分の気持ちを理解してくれれば、2人でまた良好な関係を築いていけると思っているのではないでしょうか。
2人なら大丈夫
明日の日は遠くて 昨日は痛くて
それでも 君とふたりなら
花は咲く
本当のこと言うよ 君と生きてたいよ
時の波が さらうとしても
出典: 空と青/作詞:北川悦吏子 作曲:川上洋平
ここでは後悔や将来の不安があっても、「君」がいることで生きていけるという気持ちが表されています。
自分だけでは乗り越えられないようなことも、子供の存在があるから乗り越えられるといいたいのでしょう。
また、4行目からは、親の切ない心情が明かされています。
本当は子供とずっと一緒にいたいと思っているのでしょう。
しかし大人になったら、いつかは離ればなれになってしまいます。
しかし、それを分かりながらも一緒にいることを望まずにはいられないのでしょう。
何故なら、親子というのは知らないうちに見えない絆でつながっているからです。
時間が過ぎて離ればなれになっても、主人公は「君」のことを想い続けています。
子供に対しての想い
いつかまた夜を越え 明日の風を待って
桜の舞う季節に 君と出逢おう
そしたら 朝がきて
降り注ぐ光に
青い空をつかまえたなら 生きていこう
出典: 空と青/作詞:北川悦吏子 作曲:川上洋平
このパートは、これまでの歌詞の繰り返しです。
人生には悲しいことも辛いこともあります。
しかし、それでも前へ進まなくてはなりません。
「もうダメだ」と思う時もありますが、何かのきっかけできっと前に進めます。
主人公はそのきっかけが「君」なのでしょう。
子供の存在がいるからこそ、どれだけ苦悩を抱えていても希望に向かっていけるのです。
この楽曲では子供を思うことの喜びと切なさの両方が表現されています。
「君」と出会えたことに対しての想いを、青く大きな空に例えた楽曲です。
3行目からは、子供と共に生きられることの幸せを噛み締めているのでしょう。
主人公にとっては「君」の存在が人生の支えとなっているのだと感じられる表現です。
「空と青」は親と子供の絆を、親の視点から描いたものだと考えられます。
子供との人生を空に例えた、詩的でありながら真っ直ぐな表現が魅力の1曲です。
まとめ
ドラマの内容とも関連性を感じる、親と子の堅い絆が感じられる1曲でした。
切なくも喜ばしい、親目線の子供に対しての感情がよく伝わってくる歌詞です。
今回の記事でより深く、その歌詞の意味を理解していただけたことと思います。
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