テレビに映るポーカーフェイス
正義をまとって売名行為
裏のコネクション 闇のルート
揉み消された真相

出典: Dance Dance Dance/作詞:桜井和寿 作曲:桜井和寿 小林武史

主人公は夢から覚め、単調な現実へと戻ります。

テレビをつけた主人公。

放送しているのは、やはり単調なテレビ番組。

お決まりのテレビタレント。

そして正義というお面を被って売名行為をしている人物。

何か事件があっても、権力と利権で揉み消し何事もなかったように日々を過ごす悪人。

マスメディアという大海に注ぎ込まれた悪の一滴は、素人に発見できません。

Bメロは、主人公が心の中で呟いているセリフが歌詞になったのだと思います。

主人公は、物事の本質を見抜く鋭い性格をしているのですね。

あまりに勘が鋭いので、単調な生活に我慢がならないのかもしれません。

徐々に主人公の性格が分かってきましたね。

Aメロ(2回目)

君の傷口そっと舐めると
よじれて涙がこぼれた
ビタミン剤が主食の生活で
ヘルスメーターにも笑われ
Give me love. give you up. give me one true
Give me love. give you up. give me one true

出典: Dance Dance Dance/作詞:桜井和寿 作曲:桜井和寿 小林武史

ここで主人公以外の人物が登場します。

」は、主人公とどういう関係なのでしょうか?

主人公が、1行目にあるような行為を「君」にするほど親しい。

ということは、「君」は主人公の恋人だと見て間違いはなさそうです。

恋人はダイエットでもしているのでしょうか?

炭水化物や肉は禁止。

ビタミン剤しか摂らない食生活。

明らかに不健康なダイエット方法ですね。

歌詞の4行目のフレーズも皮肉なセリフです。

次の歌詞は英語詞です。

日本語にすると「僕に愛をくれ僕に真実の愛を与えてくれなければ僕はあなたのもとから去ろう」。

このようになります。

少し文章が硬くなってしまいましたが、主人公は恋人に「真実の愛」を求めているのです。

Bメロ(2回目)

今日もハイテンションロックンロールスター
虚像を背負ってツイスト&シャウト
みんなでファッション舞い上がれ
落ちる定めのヒットチャート

出典: Dance Dance Dance/作詞:桜井和寿 作曲:桜井和寿 小林武史

ここの歌詞は解釈が難しいです。

主人公の職業がバンドマンなのか?

それともまた、主人公がテレビを見て皮肉を言っているのか。

もしかしたらMr.Children自体のことを意味しているのかもしれません。

解釈は、上に挙げた3つのうちのどれかだと思います。

「ロックとは虚像」。

ここのセリフを呟いている人物は、そう思っているみたいです。

結局リスナーは自分たちの伝えたいメッセージなど聴かず、楽曲の上っ面だけを聴いているに過ぎない。

それは、流行が激しいファッションと同じことではないのか?

音楽なんかレディメイドで、何にも残りはしないのだ。

話は多少逸れますが、この楽曲を発表した頃はMr.Children人気が頂点になっていました。

その多忙さは推して知るべしですが、殺人的なスケジュールだったでしょう。

そんななか自分たちの本当に作りたい音楽を作れず、彼らはジレンマを抱えていたかもしれません。

ということは、ここで皮肉を呟いている人物は、この楽曲の作者である桜井さんその人かもしれませんね。

主人公のシニカルさがよく出ている

サビ

満たされない夢と欲望の彼方に
残された君と希望の橋を渡ろう Woo fu Wow ho
さぁ踊ろう世界が終わるまで Woo fu
その未来を僕の手に委ねたなら
OhDance Dance Dance

出典: Dance Dance Dance/作詞:桜井和寿 作曲:桜井和寿 小林武史

偽善と欺瞞が渦巻くこの世。

そんな世界にも希望があります。

それは「君」です。

主人公は恋人といることによって、アイデンティティを確保します。

恋人である「君」がどういう人物か、歌詞中では描かれません。

ただ、シニカルな主人公が好きになるくらいの女性なので、純真で清廉な女性なのでしょう。

歌詞の3行目にあるように、「君」と踊り続けようと言う主人公。

主人公の中では「世界」は「終わる」前提なのです。

いや、もしかしたら主人公の中ではもう終わっているのかもしれません。

それを繋ぎ止めているのが恋人の存在なのでしょう。

こういったところも主人公のシニカルさがよく出ています。

2番Aメロ

飽和しそうなほどのインフォメーション
欲望が服着て歩く グラビアの彼女に恋をして
一目会って嫌気がした
Give me love. give you up. give me one true
Give me love. give you up. give me one true

出典: Dance Dance Dance/作詞:桜井和寿 作曲:桜井和寿 小林武史

インフォメーション」というのは一般的な日本語でいうと「案内」。

「案内」というのも意味合いがとれないので、ここでは「情報」と訳します。

歌詞の2行目で登場する女性というのは「君」とはまた別の女性なのでしょうか?

もしかしたら主人公が「君」と出会う前に知り合った女性かもしれません。

やはりこの楽曲は、幾通りもの解釈ができますね。

主人公=Mr.Childrenとも推測できますし、主人公=想像上の人物(職業はバンドマン)とも推測できます。