1番の歌詞では主人公を取り巻く環境が抽象的に描かれていました。
ではここまでの表現を基に、より具体的に考えてみるとどうでしょうか?
夢を追う人物であること、前向きに取り組む姿勢…。
これまでの内容から主人公はアイドルではないかと考えることができます。
さらに詳しく考察すれば、主人公がSTU48のメンバーだと捉えることも可能です。
STU48を推すファンにとっては、彼女たちの姿と重ねながら本曲を楽しむことができます。
ここからはこの立場を念頭に置き考察していきましょう。
2番を解説
無我夢中
まだ流れていない涙に怯えるな (WowWow)
未来の悲しみは後で泣けばいい
残された時間を考え始めた時 (WowWow)
必死に目指していた 想像の島が消えて行く
出典: 無謀な夢は覚めることがない/作詞:秋元康 作曲:ツキダタダシ
新しい挑戦をする時、人は恐怖から弱気になってしまうこともあるでしょう。
前半の歌詞にはやる前から諦めてはいけない、というメッセージが込められています。
またこちらの内容を立場の違いから対比して考えてみるとどうでしょうか。
弱気なのは一般人としての自分。前向きなのはアイドルの自分です。
ここでは人に見られている立場であることの重要性が分かりますね。
さらに後半の歌詞は主人公に残された時間について言及した内容です。
物事を逆算して考えている時間は、前に進む足を止めてしまいます。
そんな一時停止の様子を本曲では2行目のように表現。
計画的に進めた方が良いこともありますが、ここではさほど重要ではありません。
時にはがむしゃらに突き進むことが大切であることを示しています。
繰り返しの表現
遠くのものほど欲しくなるんだ
(自分の力を試したいんだろう)
近くのものなんかで妥協するなよ
いつかは気づくはず
出典: 無謀な夢は覚めることがない/作詞:秋元康 作曲:ツキダタダシ
より遠くの夢に向かって努力を惜しまない主人公。
こちらは1番の歌詞にも登場した手を伸ばし続ける理由に通じる内容です。
同様のメッセージが2度に渡って登場する訳とは一体なんでしょうか。
この内容は作者がリスナーに伝えたい、大切な事柄であると考えることができます。
結果
無謀な旅で大人になりなよ
計画通りなんてあり得ないさ
トラブルだらけの遠回りだから
夕焼けが美しいんだ
出典: 無謀な夢は覚めることがない/作詞:秋元康 作曲:ツキダタダシ
2番のサビでは、本作で初めて努力の成果について語られます。
自身の夢に向かって無鉄砲に突き進んだ主人公。たくさんのトラブルに見舞われます。
しかし朝から昼にかけてしっかりと努力をしたからこそ、夕焼けを堪能することができるのです。
上記内容から推測できる成果、「夕焼け」とはSTU48が歩むこれから。まだ見ぬ将来の姿です。
地道な努力を重ねた彼女たちの未来は明るいはず。
本歌詞ではそんなメンバーそれぞれの輝きを表現していると考えることができます。
楽をするなと今 言われたって
そんな説教聞きたくないだろう
もっと手堅い夢ならば
いつもと同じ景色だ
Stay up
出典: 無謀な夢は覚めることがない/作詞:秋元康 作曲:ツキダタダシ
掴みきれない遠くにある夢を推奨していた本曲。
ここでは必ず叶う、近い夢を追った結果についても語られます。
現実的な行動を取り続けると、人はどうなるのでしょうか。
注目すべき結論は3行目以降の表現。時間は経過しても見える景色は変わりません。
歌詞通りの表現で例えるなら、昼の光景しか見ることができないということになります。
上記の歌詞からも、手の届かない夢に向かって頑張ることの重要性が分かりますね。
ラストフレーズまでを解説
大切なこと
容易(たやす)い道など選んだら負けだ
(根拠はなくても自信があればいい)
挫折も時には味わってみろ
人生は長い
出典: 無謀な夢は覚めることがない/作詞:秋元康 作曲:ツキダタダシ
ここでも伝えたい内容は同じ。遠い目標を立てることの大切さです。
これまでは行動の理由を紐解いてきましたが、今回は視点が違います。
こちらの歌詞で考えるのは人生というより長いスパンでのお話。
しっかりとした説明があることで納得のいく歌詞に仕上がっています。
無謀な夢は覚めることがない
瞼の裏 ずっと灼きついてる
叶うことない願いだからこそ
手を伸ばし続けられる
出典: 無謀な夢は覚めることがない/作詞:秋元康 作曲:ツキダタダシ