大ヒット作品

黒夢11枚目のシングル

黒夢【少年】歌詞の意味を徹底解釈!少年が信じているものとは?いつまでも歌っている理由について紐解くの画像

1991年に結成したロックバンド黒夢

彼らが1997年11月にリリースした本作は、ダイハツのCMソングに起用されました。

【少年】が描くもの

黒夢【少年】歌詞の意味を徹底解釈!少年が信じているものとは?いつまでも歌っている理由について紐解くの画像

少年】はタイトルのとおり、自身を「」と呼ぶ1人の少年が主人公の楽曲です。

僕は生まれ故郷を離れ、遠く離れた街に移ってきたばかり。

故郷を離れた理由が何であれ、新しい街を訪れることは心をワクワクさせます。

しかしそんな気持ちで訪れた街は、僕が想像していた場所とは全く違って見えました。

僕はこの街でいったい何を見たのでしょうか。

彼が何を信じてこの街を訪れたのか。そしてその街で歌うことをやめなかったのは何故か。

歌詞とともに紐解いていきましょう。

この街の異常さ

無機質な雰囲気

優しげなこの街ではモラルという手錠が
味気ないガム噛んでる僕の腕に掛けられそう
Baby 人の群れが、同じ顔で、通り過ぎて行く…

出典: 少年/作詞:清春 作曲:清春

少年が訪れたその街。彼は自分の夢を叶えるために故郷から移ってきました。

多くの人々が大きな夢を抱いて上京するのと同じでしょう。

僕にはかつてその街が、多くの夢追い人を守ってくれる素敵なところに見えていました。

しかし訪れて始めて知った、その街の本当の姿

夢追い人がたくさんいて希望に溢れていると思っていたその街は、誰もが感情を失ったように見える無機質な場所でした。

どこよりも自由に見えたその場所は、他のどの場所よりも不自由だったのです。

そんな不自由な地に囚われた人々は、3行目にあるとおり感情を失っています。

都会に飼い慣らされた夢追い人の末路。

僕はそんな人々の姿を見て自分の未来を想像したのかもしれません。どことなく焦っているようにも見えます。

取り除けるなら

無理してでも明日は不自由さを取り除きたい
急いでる姿を見て、世捨て人が馬鹿にした

出典: 少年/作詞:清春 作曲:清春

しかしそうして僕につきつけられた現実が、自分はそうなりたくない!という気持ちをさらに強めました。

2行目の「世捨て人」とは、夢を追ってこの街を訪れたにもかかわらずその夢を諦めた人々のこと。

そんな世捨て人たちには、必死にもがく僕の姿が滑稽にうつっています。

彼らもかつては同じように藻掻いたのかもしれません。それでもどうにもならなかった。

そんな自分たちと同じことを繰り返す僕の姿を見て馬鹿にしながら哀れんでいるのでしょう。

負けない

Sunday 静かに無気力過ぎて笑えないから
Myself 手のひらを胸にあてた あの日

出典: 少年/作詞:清春 作曲:清春

人々の目から光を奪ったこの街。そこに住む人々が、僕にはみな希望を見失っているように見えています。

そんな街全体にはびこるネガティブな空気を振り払うかのように。

そして自分は希望を見失わないように。

自分自身が抱く夢を再確認する僕。

僕は逃げ出さずに、この街に歯向かうことを決意しました。