たくさんのジャンルの要素を取り入れたポップソング
この「いくつになっても」は様々なジャンルの要素を取り入れています。
その曲の構成を紐解いてみましょう。
全体的には疾走感のあるノリノリのロックチューン
Introではギターを弾いたことがある人ならば弾いてみたくなるパワーコード系のリフが力強く響きます。
その後は2拍, 4拍で力一杯叩かれるスネアのアクセントに乗せて「おぃ!おぃ!」と腕を突き上げたくなります。
ライブでとても盛り上がれる一曲となっています。
スカの要素も取り入れ楽しげな雰囲気に
Aメロに入るとギターが裏打ちで「ンチャ、ンチャ、ンチャ、ンチャ」と演奏されています。
これは「スカ」と呼ばれるジャンルの演奏スタイルです。
このジャンルは、このギターのバッキングに感じられる様な、ノリのいい楽しげな雰囲気が特徴です。
聞いていると小刻みに体を揺らしたくなってしまいます。
ちなみにこの「スカ」というのは1950年代にジャマイカで生まれた音楽スタイルです。
その後に流行した「レゲエ」の先祖の様なジャンルになります。
J-POPの世界では、東京スカパラダイスオーケストラが有名です。
この「スカパラダイス」の「スカ」は、このジャンルの「スカ」を表しています。
浮遊感が漂うBメロ
Bメロに入るとメロトロンの様な音色が使われて、浮遊感を演出されています。
このメロトロンを使用した曲で有名なのがThe BeatlesのStrawberry Fields Foreverという曲です。
彼女自身小さい頃から古い外国のポップスをよく聞いていたと公言していますので、その影響も垣間見れます。
勢いのあるアレンジの中にこの様な部分を設ける事で緩急が生まれています。
サビへの期待感を膨らませてくれてていると感じます。
随所に遊び心が満載
掛け声の時等などにはPAN(スピーカーの左右どちらから音を出すか)を振っています。
例えば「1.2.3.4!」と歌っている箇所があります。
「1」は右側だけ、「2」は左側だけ、「3」はやや右側、「4」はセンターといった具合に変化しています。
ここでも楽しい雰囲気が演出され、miwaの遊び心が感じられますね。
等身大の友情ソング
この曲は、そんな楽しげな雰囲気に乗せてmiwaが歌い上げる「等身大の友情ソング」です。
いい意味でお互いに気を使わず、片意地張らずに一緒に過ごせる仲間たちへの歌になっています。
なんでも許し、支え合える「理想の友情像」がここにある様に思えます。