「世界には愛しかない」は欅坂46の2枚目のシングルで、センターは平手友梨奈さんが務めました。ドラマ『徳山大五郎を誰が殺したのか?』の主題歌です。
ポエトリーリーディング(音楽にのせて詩を朗読する手法)によって、若者の現実感や心象風景を取り入れた歌詞は共感できると人気です。
名言を紹介!
世界には愛しかない
(信じるのはそれだけだ)
今すぐ僕は君を探しに行こう
誰に反対されても
(心の向きは変えられない)
それが僕のアイデンティティー
出典: 世界には愛しかない/作詞:秋元康 作曲:白戸佑輔
世界に愛しかないと信じるのなら、今すぐ君のことを探しに行ける、そんな真っ直ぐな気持ちが伝わってきます。
歌詞自体はひと夏の恋のように思えますが、雨が降ったり、太陽がひるんだりとどこか消極的です。しかし愛しかないと気づくことができたら、世界は明るく見えることでしょう。
上記に引用した歌詞では、主人公の「君」に対しての力強い想いが特に印象的なパートです。
周囲の人たちに止められようとも、自分は絶対に君の元へ行くという強い想いが表現されています。
それだけ主人公にとって、君という存在が大切であるということが分かる歌詞です。
しかも、6行目では、君を見つけることが自分の「アイデンティティー」であるとさえいっています。
主人公は君を見つけることで愛を証明しようとしているのではないでしょうか。
4位:エキセントリック
「エキセントリック」はアルバム『真っ白なものは汚したくなる』に収録されています。もともとは4枚目のシングルの表題曲候補でした。
クラブジャズ風のシティ・ポップソングと位置付けられており、マジョリティーの中での孤独を歌ったものです。その「孤独」に対して共感するファンが多いようですね。
Billboard Japan Hot 100チャートで最高17位を記録し、MVは映画『台風クラブ』のオマージュと評価されています。
デビュー1周年ライブ、GirlsAward 2017 SPRING/SUMMERなどでもパフォーマンスされています。
名言を紹介!
I am eccentric 変わり者でいい
理解されないほうが よっぽど楽だと思ったんだ
他人(ひと)の目 気にしない 愛なんて縁を切る
はみ出してしまおう 自由なんてそんなもの
出典: エキセントリック/作詞:秋元康 作曲:ナスカ
最後の最後まで何を歌っているのかわかりづらい歌詞ですが、一番最後に「自由」とはっきり明記されていますね。
つまり自由でありたいなら、変わり者で構わない、人の目を気にしない、愛とは縁を切ると言っているのです。
他人に理解されるためには、他人の要望にこたえなければならない。それなら一層のこと、理解されないほうが楽なのです。
人の目を気にせずにはみ出して生きること、そう願っているのは誰もが同じことではないでしょうか。実は誰もが変わり者だと言っているのです。
3位:二人セゾン
「二人セゾン」は欅坂46の3枚目のシングルです。センターは平手友梨奈さんが務めました。
初披露は発売前の2016年11月12日、ラジオ『欅坂46こちら有楽町星空放送局』です。
大切なものと過ぎ去っていくときの中、ともに生きいることをテーマとし、季節の移り変わりにたとえています。ちなみにセゾンとはフランス語で季節のこと。
MVのダンスはクラシックバレエにモダンバレエ、コンテンポラリーダンスの融合で、バレエ調の舞踏的表現を採用しています。
表現しようとしたのは時代を生きる彼女たちの生命で、全身で呼吸しながら実存と向き合う様子を、仲間と呼吸を合わせることで表現しています。
名言を紹介!
二人セゾン
二人セゾン
春夏で恋をして
二人セゾン
二人セゾン
秋冬で去って行く
初めて感じたときめき
想い出はカレンダー
二人セゾン
HA-
僕もセゾン
出典: 二人セゾン/作詞:秋元康 作曲:SoichiroK・Nozomu.S
二人の季節は、恋をして絶頂に上り詰める春夏、そして冷めていく秋冬へ向かっていきます。
しかし初めて感じたときめきはカレンダーにしっかりと刻まれているのです。でもそれは今やもう想い出でしかありません。
二人の季節は恋のようだけれど、実は僕自身も季節のようだったと気づいたのです。
1年の時の流れを、恋が成就し消えていく様と重ね合わせた歌詞が秀逸な「二人セゾン」。
フランス語で季節を意味する「セゾン」という言葉の響きも、楽曲に上品さをプラスしています。
季節は過ぎ去っても、想いは消えていかないということを私たちに伝えてくれる素敵な歌詞です。