この部分では、渚をはじめとする3年E組の生徒たちが、E組に何も期待していなかったことが分かります。それほど、E組は学校の中で、誰も寄りつきたくない場所だったのです。

しかし、「予想外サプライズ プレミアついて」というように、殺せんせーが生徒たちの予想もしなかった素敵な1年間をくれたから、「うっかり離れ難くて」困っているのですね。

もともとマイナスから始まった3年E組だからというのもあるでしょうが、ターゲットである殺せんせーがくれたものは、確かな愛情と自信でした。

そんな、他にはそういないであろう恩師になってしまったから、3年E組の生徒たちは戸惑っているのです。

生徒の中に息づく言葉

(業・磯貝・前原)いつの間にか 染み込んでいた
(渚・茅野)僕の心の隅々まで
(全員)終わったって 育っちゃうよ
あのコトバが 道になって

出典: 曲名/作詞:藤林聖子 作曲:三原康司

2番のサビ前のこの歌詞からは、殺せんせーの言葉1つ1つが生徒たちの中に息づいていることが分かります。

どんなにうつむいても、殺せんせーがいつも温かい言葉で道を照らしてくれたから、生徒たちは前を向いて歩くことができました。

いつの間にか心に染み込んでしまった殺せんせーの言葉が、一層卒業への寂しさを際立たせています。

(全員)バイバイ YESTERDAY
365日分の学びを
カバンに詰めこんで
いつもみたい またあした的に
バイバイ YESTERDAY
365日分の出来事
僕を大人にしたなら
涙なんて 見せもしないで

出典: 曲名/作詞:藤林聖子 作曲:三原康司

全員で歌うサビ部分では、「365日分の」という言葉が、いろいろなことを学び、成長してきた3年E組の1年を端的に表しています。

渚は、殺せんせーのおかげで母親のとの関係を改善させることができるようになりましたし、業も教師への歪んだ感情から解放され、危険思想は残りつつも、イタズラ好きな表情をよく見せるようになりました。

殺せんせーが担任でなかったら、自分自身が抱えた悩みや闇から解放されることはなかったかも知れません。

3年E組という最高のクラス

(全員)バイバイ YESTERDAY
365日分の思いは
置いてけるわけないから
ぜんぶ持って そろそろ行こうか
バイバイ YESTERDAY
365日分の思い出
もっと大人になっても
少しも色褪せないさ

出典: 曲名/作詞:藤林聖子 作曲:三原康司

一刻も早く忘れたいはずのE組というレッテルが、「置いてけるわけないから ぜんぶ持って」行こうと言えるほどに成長しました。

マッハ20の超生物を暗殺し、同時に勉強も教わるという前代未聞の状況が、「もっと大人になっても 少しも色褪せないさ」と思えるほどに大切な思い出になったのです。

これこそ、殺せんせーが雪村あぐりに託され、自らが望んだ3年E組の形でしょう。

殺せんせーが残したもの

バイバイ YESTERDAY/3年E組うた担(渚&茅野&業&磯貝&前原)は○○OP★パート分けありの画像

最終的に、殺せんせーは地球を守るため、渚の手によって葬られます。

はじめは賞金目当てだった暗殺も、殺せんせーへの愛情に変わり、最後は生徒みんなが涙するという結末を迎えました。

それでも、「暗殺教室」は悲しいだけではありません。いなくなってしまっても、殺せんせーの言葉は、確かに3年E組の生徒1人1人の中に息づいているのです。

心に息づく言葉

殺せんせーの言葉は、3年E組の生徒だけでなく、大人にも響いています。

暗殺を監視する役割の烏間先生や、殺し屋でありE組英語教師でもあるイリーナ・イェラビッチ(通称・ビッチ先生)、理事長を務める浅野學峯にも影響を与えていますよ。

大人だって葛藤を抱え、時には道を誤ってしまうこともあります。そんな大人たちの心にさえ、殺せんせーはヌルリと入り込み、明るい方へと導いてくれるのですね。

タコのような見た目やエロさ、数々の弱点、化け物であるという現実。そんなものを超えて心通わせてしまうのが、殺せんせー最大の魅力なのでしょう。

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