【世界が終わる夜に/チャットモンチー】映画「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」主題歌！歌詞の意味＆PV

「世界が終わる夜に」は、2007年公開の映画「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」の主題歌。

シングル「とび魚のバタフライ」にカップリング曲の1つとして収録、リリースされました。

「とび魚のバタフライ」は曲名から想像されるように、明るいサマーソング。空と海をジャンプして楽しむとび魚の心情が歌われています。

一方、「世界が終わる夜に」はピンと張り詰めたフィーリングを醸し出すドラムにギターが突き刺さる、ダークな曲。

映画「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」のエンドロール曲にふさわしい威厳があります。

シングルに収録された対照的な2曲ですが、どちらもファンから高い評価を受けています☆

チャットモンチーは現在は2名で活動していますが、「世界が終わる夜に」のリリース時はドラムスの高橋久美子を含めたオリジナルメンバー3名でした。

「世界が終わる夜に」はアルバム「生命力」にも収録されています。黄金期のチャットモンチーを知りたい読者におすすめのアルバムです！

次に、映画「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」のあらすじを紹介します。

「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」の主な登場人物は女優志望の姉、漫画家を目指す妹、血の繋がらない兄、兄嫁の4人です。

みな総じて不器用でコンプレックスを抱え、社会に馴染めず生きづらさを感じています。そんな和合家4人がひとつ屋根の下で暮らす生活がうまくゆくわけもありません。

佐藤江梨子が演じる姉（澄伽）は、自己愛が強く傍若無人な性格。東京から地元に帰っても女優の夢を諦めきれず、自らを持て余しています。

永瀬正敏が演じる寡黙な兄（宍道）を脅して体の関係を持ったり、妹をいじめたりと、常に情緒不安定でトラブルメーカーです。

佐津川愛美が演じる妹（清深）は、姉を創作のネタとして漫画を描いています。喘息に苦しみ姉に服従するそぶりを見せながらも、自らの力で抜け出す機会を冷静に狙っています。

そんな状況下で、永作博美が演じる兄嫁（待子）は痛々しいほど必死に良い妻良い人を演じ、平和な家族を作ろうと1人奮闘するのでした。

両親が亡くなって家族で心を1つに、とはならず崩壊の一途をたどっていく和合家。

サトエリ始めとする役者の体を張った演技とハラハラドキドキの展開で、最初から最後まで目が離せない映画です。

エンドロールで流れる「世界が終わる夜に」がしみじみと心に染みて余韻を残します☆

それでは、気になるPVを御覧ください。

モノクロームな世界観の中、規則正しく架線が流れて行く情景から始まるPV。

次第に窓の外を見上げる少女にクローズアップしていき、電車の座席に座っている様子が明らかになります。

視点がひっくり返ってビル群が逆さまになったり、大都市の交差点や電車を行き来する人の流れが描かれたりと、基本は都会の人の多さとビルの無機質な冷たさが強調された内容です。

しかし、サビの部分になると状況は一転、絵の具のようなものが拡がり少女も世界もカラフルになります。

1番では、象やうさぎに加えて木々が生い茂る緑いっぱいの光景に。

2番では、マンボウやクジラなどの海に住む生き物が現れ、建物が水に浸かるほどに。

最後のサビでは、蝶々が飛び交う中で建物の瓦礫が空高く吸い込まれていき、ピンク〜紫色に世界が染まっていきます。

重々しい曲調ながらも、一筋の光が差し込むかのような希望が感じられるPVでした。

いよいよ、注目の歌詞の意味に迫ります。