時間さえ置き去りにして
どっちがどっちの身体か分からなくなるまで
出典: アーバンライフ/作詞:清水依与吏 作曲:清水依与吏
お互いのカラダが混ざり合うほど愛し合っています。
そこで歌いだしの部分が問題になってきます。
クルマの中と考えると、これほどまでに激しく愛し合う場面はかなり刺激的です。
お互いのことは何も知らない
身の上話も飾る嘘もここにはいらない
心も必要ないの 嗚呼
知らない事ばっかりだって二人はここにいて
掛け替えのない毒入りの真実を確かに共有している
出典: アーバンライフ/作詞:清水依与吏 作曲:清水依与吏
恋人同士のように身の上話をする必要もないということでしょう。
また愛人のようにその場を取り繕うための嘘をつく必要もないのでしょう。
さらに自分をよく見せるためにつく嘘さえも必要ない関係です。
そして相手の心も求めない関係だとわかります。
そんな二人が愛し合う事実は「毒」なのでしょう。
しかしその「毒」がどうしても必要だということもわかります。
本当に、どこまでもカラダだけを求め合う関係なんですね。
名前すら必要ない
触れたいだけ深い意味はない
お互い何を望む訳じゃない
名前を持たない関係に君はいない
僕もいないんだ
出典: アーバンライフ/作詞:清水依与吏 作曲:清水依与吏
「名前を持たない関係」の部分の解釈も2通り考えられます。
まずは「関係」に名前がないということです。
「夫婦」「恋人」「愛人」という関係性を表す名前もないという意味になります。
もうひとつは「お互いが名前を持たない」という意味です。
どちらも名前すら告げずに愛し合っているということになります。
どちらの解釈にしろ、カラダを求め合うだけの関係であることが強調されます。
都会の恋人たち
さて、ここまで歌詞を読み進めてきて、もうひとつ大きな疑問が浮かびます。
あまりにもカラダだけを求めすぎているということです。
それに対するヒントが実は歌いだしにあると思います。
ここからはかなり個人的な想像なので、ひとつの考えとしてお聞きください。
消し忘れたタバコに今更気が付く
出典: アーバンライフ/作詞:清水依与吏 作曲:清水依与吏
先ほども引用したこの部分が引っかかります。
というのは作詞した清水依与吏さんはタバコを吸いません。
それなのにヘビースモーカーのような表現をしています。
いつも等身大のラブソングを歌う清水さんです。
この曲に出てくる登場人物は「自分ではない」というサインだと思います。
そしてそこから清水さんの想像する都会の生活を描いたのではと考えます。
「都会に住む恋人は、名前も語らずひたすら愛し合う。」
そんな妄想が清水さんの頭に浮かんだのかもしれません。
マイナーだけど人気の曲
「アーバンライフ」はシングルCDにのみ収録されているマイナーな曲です。
それでもback numberで「アーバンライフ」が一番好きだという人もいるようです。
Twitterを見ても、そのように書いている人は多いです。
発売から3年以上たち、ライブでもそれほど演奏されていない曲です。
それでもこのように、1番好きだという声をよく見かけます。