「桜の詩」の歌詞
ではここからは、「桜の詩」の歌詞を見ていきましょう。
挟んだ栞を抜き取った
忘れないこと覚えてるから
肌寒さと木漏れ日の中、口ずさんでる私がいる
「大切なのは形ではなく記憶に残る彩りなのだ」
小説で見たあの台詞が今更頭を支配するんだ
空回り、空回りして
空回りしてるみたいだ
何故か同じページばっかり開いてしまうの
出典: 桜の詩/作詞:谷口鮪 作曲:谷口鮪
栞が必要ないくらいに、そのページばかり広げている。
そういう本、ありますよね。
そのページの中の一文や一言が、妙に胸に残ったり、気になったりして。
もしくは、好きだったあの人が愛した言葉。
だから、覚えてしまったのかもしれません。
その言葉が、今になって初めて実感を伴って心の中にすとんと落ちてきます。
時間ばかりが過ぎていって。
心はいつまでもあの頃を堂々巡り。
桜の季節になると、いつもこうなってしまうのです。
どれほど時が経っても、忘れられないもの
あれからどれほど月日が経ったろう
少しだけ背も伸びた
あれからどれほど時間が経ったろう
撫でるような風に
桜の花が舞って
あなたの声を思い出してしまう
そんな春よ
桜の花が舞って呼び止められた気がして
振り返ってしまったの
出典: 桜の詩/作詞:谷口鮪 作曲:谷口鮪
背が伸びた、ということは、まだ大人になり切れていない頃。
学生の頃でしょう。
あっという間に時間は過ぎて、離れ離れになって、社会に出て、随分と経ってしまった。
それでも、季節が巡るごとに、”あなた”を思い出さずにはいられません。
桜の花を見ると、否応なく思い出してしまうのです。
どれほど時がたっても、色褪せることなく鮮やかに、心に蘇る。
淡い、淡い恋心。
上着脱ぐにはまだ早くて
マフラーを渡すには遅過ぎて
なんて意地悪な季節だろう
あなたに見せたいものばかり
叶わない、叶わないけど構わない
そう言える、
そんなただ強がった大人になりたいんだけど
桜の花が舞ってあなたの声を思い出してしまう
淡い春よ
桜色に染まって、
この花よりも綺麗な花になれたらいいな
出典: 桜の詩/作詞:谷口鮪 作曲:谷口鮪
いろんなことが蘇ります。
一緒にいた時代。
二人ともが不器用で、もどかしく過ぎていったあの頃。
もう叶わない想い。過ぎ去ってしまった恋。
わかってはいても、心から綺麗になくなってしまったわけではありません。
なんてことはないと言いたくても、桜を見るとどうしても切なくなってしまう。
失った恋など微塵も心にないようにしていても、この季節だけはどうしても。
叶わない、叶わないけど構わない
口に出せば視界がぼやけて
まるで泣いてしまってるみたいだ
あれからどれほど月日が経ったろう
二人並んで見た桜の花が舞って
遠く遠く飛んでゆく、思わず追いかけてしまう
国道沿いを走って
あなたの声を思い出してしまう
桜の詩
出典: 桜の詩/作詞:谷口鮪 作曲:谷口鮪
記憶は薄れることはなく。
二人で通った道を通れば、今も二人が並んでいるよう。
それでも、もう数え切れないほどの時が流れてしまったのです。
二人の姿はもうそこにはなく、ただ桜が静かに花びらを散らします。
季節に寄り添って切なさを思い出す「桜の詩」
風景や香り、音楽は、鮮やかにその時の思い出を蘇らせます。
いつもは忘れていても、その季節や、香りを感じると一気にあふれ出す想い。
誰しもが、そういうものを持っていると思いますが、そういった切ない感情を、見事に表現していますね。
願わくば、相手も同じことを感じていることを想ったりもするでしょう。
「桜の詩」は、そういうことを思い出させてくれる曲でした。
この曲は、対になる「さくらのうた」を聴くことでもっと実感を持って胸に迫ってきます。
是非、両方とも聴いてみてください。
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