歌詞に出てくる「見る目がない」という言葉。
何度も出てきていることからも、心の底から思っていることなのでしょう。
自分自身に対して、素敵な異性を選ぶ目がないと思っているのです。
やさしい素敵な人だと思っていた君に結局裏切られてしまった。
このことに自分が悪いと責め立てているのかもしれません。
歌詞の4行目。
本当は辛い気持ちで涙を流しながら、自分を「馬鹿だな」と笑っているのです。
歌詞の5行目でははっきりと君に対しての想いを述べています。
君に裏切られたとしても、自分はずっと君が好きだったし今も忘れられない。
そのような気持ちが込められているのです。
この歌詞に書かれていることは、失恋をするたびに思ってしまう感情ではないでしょうか。
「この人なら」と思って付き合ってみても、結局別れてしまう。
その繰り返しに呆れている様子がとても共感できる歌詞です。
戻ってこない
もう忘れる
さよなら
君と歩いたこの道にも
初めてキスした駅も
出典: 見る目ないなぁ/作詞:杏沙子 作曲:杏沙子
ここでははっきりと君に対しての別れの言葉が出てきています。
君への想いがまだ残っていながらも、きっぱりと別れようという気持ちはあるようです。
君にだけでなく、君との思い出も自分の記憶から消すのでしょう。
おそらく自分が見ている風景の中に君との思い出の場所がたくさんあるのかもしれません。
同じ場所を通るたびに思い出してしまうのです。
しかし、そのような思い出も忘れて、君から離れたい。
そのような決意がこの歌詞から伝わってくるのではないでしょうか。
あの子のところへ
君は素敵だった
特別素敵だった
みんなに素敵だった
だからあの子も好きになった
出典: 見る目ないなぁ/作詞:杏沙子 作曲:杏沙子
ここではまた君についてのことが描かれています。
先ほどは「やさしい」でしたが次は「素敵」という言葉になっています。
本当に素敵な人だったのかもしれませんが、どこか薄い印象しかないように感じるのではないでしょうか。
自分自身も君のことをしっかりと見ていなかったのかもしれません。
しかし君は自分だけでなく、誰から見ても本当に素敵な人だったのです。
歌詞の4行目。
君が素敵な人だったためにあの子が君のことを好きになってしまったのです。
つまり別の人が君を略奪したということが想像できるのではないでしょうか。
そのため、さらに君に裏切られたという気持ちになったのかもしれません。
やさしくて素敵な人だったのに、自分以外の人のところへ行ってしまった。
もう君が自分のところには戻ってこないこともわかっているのでしょう。
感情が溢れる
みんな私の元から
ふたりで可愛がった
あの猫がいなかった
ひとりが寂しかった
あの猫もあの子を選んだ
出典: 見る目ないなぁ/作詞:杏沙子 作曲:杏沙子
君と歩いている時に、野良猫に出会ったのかもしれません。
一緒にその猫を可愛がっていたのに、その猫も自分の前に現れなくなってしまったのです。
歌詞の3行目。
寂しがっているのはその猫と、自分のことでしょう。
猫も寂しくて私たちの前に現れていた。
そして今ひとりで歩いている私もその猫と同じような寂しい気持ちなのです。
また歌詞の4行目では嫉妬の気持ちが表現されています。
君だけでなく猫も「あの子」のもとへ行ってしまった。
みんな私より「あの子」を選ぶんだという気持ちになってしまっているのです。
日常的な風景が突然なくなったことで、強い喪失感を感じているのでしょう。
さよなら
たくさん泣かせられたし
たくさん裏切られたの
さよなら さよなら
たくさん好きと言ったし
たくさん好きと言われた
いつもの帰り道がこんなに長いとは
出典: 見る目ないなぁ/作詞:杏沙子 作曲:杏沙子
この歌詞ではとても感情的な様子を感じるのではないでしょうか。
これは君だけではなくその他の異性に対しての気持ちも含まれているかもしれません。
これまで何度も悲しい気持ちにされ、裏切られ、本当に辛かったのでしょう。
「さよなら」という言葉が2回出てきていることからも、より強い意志を感じるのではないでしょうか。
君には愛情を伝えていたし、君からも愛情を受け取っていた。
そんな素敵な関係だったのにどうしてだろうと今も思ってしまうのかもしれません。
毎日歩いている道が、いろいろと考えてしまうためにとても長く感じてしまうのです。