はじめはどこかの 岩かげにしたたり
落ちたひとしずくの 水が平野流れ
やがて研ぎ澄まされ 君をうるおし
鳥たちをはぐくみ 花たちとたわむれ
あの大河だって はじめはひとしずく
僕らの幸せも 大河にすればいい

ごらんよ 僕らは 君の そばにいる

出典: Journey to Harmony/作詞:岡田惠和 作曲:菅野よう子

この部分は2017年の歌会始めのときに陛下が作られた和歌を引いています。

その和歌は山梨県の水源林を視察されたときの経験をもとに詠まれたものだそうです。

大きな幸せも最初はひとりひとりの小さな幸せからです。

それは一滴の滴り落ちた水が集りやがて大きな川になるように。

地球における水の大循環。私達の幸福もそれと同じです。

一人ひとりは小さな幸福、小さな願いであっても繋がり合い共感しあうことで大きな幸せになるはずです。

その思いは世界を動かし、平和な世界を作るでしょう。

二番の歌詞

平和の音

星明りにじんで ふと立ち止まったら
雨の匂いのなかに 虹のうたを聴こう
かすかなそのうた まるでひとしずく
静かにつながって 確かにつながって
青い空の下 夢など語りあう
愛とか語りあう それが僕の願い

ごらんよ 光は 君と ともにいる

出典: Journey to Harmony/作詞:岡田惠和 作曲:菅野よう子

雨上がりの空にかかる虹は美しく、ときに感動を与えます。

それはけっして大きな感動ではありません。

でもかすかにでも感動したのであれば、そこにはわずかにがあります。

虹をみた感動で心が震える音、それは小さな音です。

そして他にも同じ音を感じている人がいるのです。

そこに想いを馳せ、共感する。思いを重ね合わせることで美しいハーモニーとなるでしょう。

そのハーモニーは人種や国境の壁を超え、夢や愛を語り合う平和な世界を実現できる力があります。

イメージ

水の光という言葉と同じように虹の音もまた現実にはなくイメージの世界の言葉です。

そして虹の七色は肌の色、つまり多様な人種を表しています。

空にかかる虹は国境をこえた架け橋でもあります。

人種や国籍、性別に関わらず見る人に感動を与え、心を震わせる光の架け橋が虹です。

そして青い空は平和の象徴

平和な世の中で人々が愛や希望を語り合う世界を願っているのです。

何が世界を照らすのか

水の光

一滴一滴の水は小さなものです。

ここでいう光を力だと考えれば一滴の水には小さな力しかありません。

しかしやがてそれは大きな川になり、大地を潤し、海となり生命を育む大きな力になります。

そして雲となり、雨を降らせ、空に虹をかけながら一滴の小さな水に分かれるのです。

小さな力がより集まり、大きな力となり万物に力を与える。

一人ひとりは小さな一滴の水です。その力は小さく、弱い光でしかありません。

しかし共鳴し互いに思いやることで大きな力、美しく強い輝きになるのです。

私達一人ひとりの小さな光が集合し調和することで、世界を照らし、輝きをもたらします。

幸福

大丈夫 鳥は 歌っている
大丈夫 空は 輝いてる
大丈夫 水は 流れている
大丈夫 海は 光っている
大丈夫 君と 笑ってゆく
大丈夫 君と 歩いてゆこう

出典: Journey to Harmony/作詞:岡田惠和 作曲:菅野よう子

もちろん世界的に見れば日本は充分平和な国だといえます。

それでも決してすべての人が幸福なわけではありません。

世界をみれば幸せではない人は数多くいます。戦争があり、貧困があり、環境問題も深刻です。

自分たちの幸せを噛み締め分かち合い、苦しんでいる人たちに手を差し伸べこと。

他人の不幸の上にある幸せは本当の幸福ではありません。

ともに歩んでいってこそ真の幸福があり、平和があるのです。

調和への道

ハーモニー