アニメの舞台となる京都を表現

「ケセラセラ」は和を思わせる雅な雰囲気のイントロから始まります。

「有頂天家族」は京都を舞台にしたお話です。

このイントロもアニメを意識して作られたものでしょうね。

Aメロで聴ける琴を彷彿とさせるギターフレーズ。

バンドのようでいて、打ち込みを多用したサウンドは「半バンドサウンド」とでも言っておきましょうか。

現代の楽器で古き良きを表現するというのも楽曲に隠された味わい深い要素ですね。

馴染みやすさ

和を思わせるサウンドから打って変わって、サビでは心地よいダンスビートを展開。

ポップなイメージと切なさを兼ね備えた絶妙なメロディを聴くことができます。

ヴォーカル、towanaは透明感のある真っ直ぐな印象。

癖が強すぎるとアニメの世界観を壊してしまうし、アニメファンには音楽に馴染みのない人も居るでしょう。

好き嫌いを問わず耳馴染みの良いtowanaの歌声はアニメタイアップとしてはバッチリですね!

PVを見てみよう!

「ケセラセラ」はPVの内容も「有頂天家族」のストーリーを彷彿とさせるものになっています。

京都の街を舞台に、fhánaメンバー4人が描くのはどんな物語なのでしょうか?

ここでその映像をご覧ください!

河川敷(鴨川でしょうか?)で待ち合わせをして、談笑する4人。

ですが途中、ヴォーカルのtowanaが狸の置物と入れ替わってしまいます。

そこから残されたメンバー3人がtowanaの捜索劇を展開。

その間森の中を彷徨っていたtowanaが出会ったものの意味とは?

最後の場面では並んだ4人に尻尾が生えている描写も見られます。

どこか意味深ではあるけど、和やかな雰囲気のするPVになっていましたね。

物事の真理をついた歌詞を解説

「ケセラセラ」の歌詞は、まさに「なるようになる」という内容を歌ったものです。

なんとなく愉快な気分にさせてくれるこの言葉を深掘りした、趣のある歌詞になっています。

そこには「物事の真理」が隠されているように思いました。

ここからその歌詞を紹介していきましょう!

思いを寄せる彼女の人柄

繋いだ手を振りほどけば
いたずらに 君微笑む
春は嵐 ざわざわする
もう花びら散りすぼんだ

出典: ケセラセラ/作詞:林英樹 作曲:佐藤純一

ここで描かれているのは、主人公が想いを寄せる彼女の人柄です。

繋いだ手を振りほどいていたずらに笑う姿は、彼女の愛嬌のある様子を表しています。

季節は桜も散っていこうとする春の終わり。

主人公が彼女と過ごした中でも思い出深い季節だったのではないでしょうか。

口癖はケセラセラ
また呟く声がする

彼女はいつもさよなら言わずに
風と消える

出典: ケセラセラ/作詞:林英樹 作曲:佐藤純一

「ケセラセラ」が口癖だったという彼女。

いつも気付けば居なくなってしまうことからも、気まぐれな様子が思い浮かびますね。

彼女に対して主人公は「もっと一緒に居たかった」と思ったのでしょうか?

いえ、違います。

きっと主人公は気の向くままに生きていく彼女の姿に惹かれていたのでしょう。

彼女の生き方から学んだもの

未来のことはわからないけれど
今ここにある奇蹟は僕のものと
信じてる

出典: ケセラセラ/作詞:林英樹 作曲:佐藤純一

彼女の生き方に惹かれた主人公がそこから学んだもの。

それは「今しか存在しない」ということです。

今しか存在しないのだから、未来のことを憂いても仕方がない。

そして過去を悔やんでも仕方がないのです。

自分がどうこうできるのは今だけ。

彼女の気の向くままの生き方には、未来への心配なんてありません。

まずは今を楽しむこと。

未来なんてなんとでもなるものです。