SEKAI NO OWARI「Hey Ho」

SEKAI NO OWARIの楽曲「Hey Ho」作詞Fukaseの歌詞に迫るの画像

2016年発売のシングル

「Hey Ho」はSEKAI NO OWARIのメジャー10作目となるシングルと、その表題曲です。

オリコン週間チャートでは3位を記録した他、第58回レコード大賞では編曲賞を受賞しています。

また、この作品は、人道支援や動物愛護活動などに取り組むNPO法人「ピースウィンズ・ジャパン」とSEKAI NO OWARIが立ち上げたプロジェクト「ブレーメン」の支援シングルとして発売されました。

「Hey Ho」から得られる収益は、動物殺処分ゼロを掲げるこのプロジェクトへの寄付にあてられています。

2つの初回限定盤

「Hey Ho」は通常盤に加え、2種類の初回限定盤がリリースされています。

初回限定盤Aには「ANTI-HERO」や「スターライトパレード」など7曲の幕張メッセ国際展示場でのライブCDが、初回限定盤Bでは同じライブでの「Death Disco」や「幻の命」「RPG」など別の7曲が収録されたCDが付属しています。

世界観が溢れるMVにも注目

「Hey Ho」のMVは、SEKAI NO OWARIらしいダークファンタジーのような世界観が溢れる内容となっています。

メンバーと共に曲を奏でる動物たちが可愛らしくもあり、どこか影を感じさせるような雰囲気もあります。

動物たちの音楽隊は「ブレーメン」というプロジェクト名ともつながりを連想させますね。

アンティークのようなセット、ゴシックな色合いのメンバーの衣装など、綿密に作られた空気感が魅力的です。

民族音楽のようなテイストのオーケストラサウンドも相まって、異世界に入り込んだような映像世界を見せてくれます。

「Hey Ho」の歌詞を紐解く

SEKAI NO OWARIの楽曲「Hey Ho」作詞Fukaseの歌詞に迫るの画像

「Hey Ho」の歌詞には、SEKAI NO OWARIの人気曲「RPG」の続編的な内容が含まれています。

「RPG」で海を目指した主人公たちが海にたどり着き、その海にくり出していく様子が歌われています。

また、それだけの内容では終わらない、シニカルなメッセージにも注目です。

大切なものは自分で決める

ぼろぼろの思い出とか
ばらばらに壊れた気持ちも
大事にしたから大切になった
初めから大切なものなんてない

出典: Hey Ho/作詞:Saori,Fukase 作曲:Nakajin

冒頭から歌われるのは、「大切な思い出」のことです。

どんな記憶でも、最初から大切に思えるものはそう多くはありません。どの記憶を自分の中に残し、何を消し去っていくか。生きていく中で、人はそんな選択をくり返します。

そのくり返しの中で選ばれ、残ったものが、自分にとっての「大切な思い出」になっていきます。

どこか遠い世界のことなど
どうでもいいやと呟いた
大事にしないとああ、こんなにも
大切なものなんて無いんだなあ

出典: Hey Ho/作詞:Saori,Fukase 作曲:Nakajin

人は遠くで起こっていることより、自分にとって関係の深いことにより関心を持つものです。

遠くの重大な出来事よりも、自分の周りで起こる身近で小さな出来事の方をより重要だと感じます。

皮肉っぽい言い方の歌詞ですが、人間の心理を突いている言葉ですね。

普段から大切にしてきたからこそ思い出は自分の中に強く残り、遠い世界のことはたとえインパクトが強くても記憶に残らず忘れていきます。

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激しい海へくり出していく物語

嵐の海を渡っていく
世間は正義の雨を降らす
汚れた荷物、笑えるくらいゴミみたい
でもどうしようもなく 大切で

出典: Hey Ho/作詞:Saori,Fukase 作曲:Nakajin