女王蜂

謎めいたメンバー

女王蜂【空中戦】歌詞の意味を解説!なぜ2人の関係はもつれてしまったの?タイトルが示す意味にも迫る!の画像

女王蜂は2009年に神戸で結成されたロックバンドです。

「ディスコ歌謡」と呼ばれる唯一無二の音楽性を武器に2011年にメジャーデビューしました。

ボーカル“アヴちゃん”を筆頭にメンバーの妖艶で個性的なルックスも大きな特徴です。

メンバーの本名、年齢、性別、国籍は公開されておらず謎に包まれています。

そのミステリアスさが女王蜂の魅力の一つでしょう。

性差を超えた存在

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謎めいたプロフィールの中でも、ひときわ目立つのが性別の不確かさです。

結成当初から性差を超えた中性的でジェンダーレスな立ち振る舞いを徹底してきました。

妖艶で美しいその姿には性別を超えた「生物としての美」を感じさせられます。

ロックにおいて中性的なスタイルをとることは決して珍しいことではありません。

1960年代末から70年代にかけてイギリスで流行したグラム・ロックがそのスタイルを確立しました。

T-REXデヴィッド・ボウイがその代表格です。

以降ロックと中性的スタイルは密接な関係を持つようになりました。

女王蜂はそのグラムロックから続く中性的スタイルをより強めたバンドだといえるでしょう。

【空中戦】

ダンサブルだけど悲しい歌詞

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【空中戦】は女王蜂が2015年にリリースしたEP『失神』に収録されました。

4つ打ちのリズムに可愛らしいポップなメロディを乗せたダンサブルな楽曲です。

しかしそのサウンドとは裏腹に歌詞の内容は悲しみに満ち溢れています。

ボーカルの“アヴちゃん”がほぼ全ての楽曲の作詞作曲を担当しており【空中戦】を書いたのも“アヴちゃん”です。

“アヴちゃん”は作詞作曲のクレジットの際は“薔薇園アヴ”という名前を使用しています。

“アヴちゃん”はこの悲しみに溢れた歌詞を誰に向けて書いたのでしょうか。

脱退したメンバーに向けて

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女王蜂は2013年から2014年にかけての約一年間、活動休止していた時期があります。

その原因はメンバー脱退によるバンドの崩壊でした。

2012年にギター“ギギちゃん”が原因不明の利き腕の痛みを理由に脱退。

続いてベース“やしちゃん”が脱退の意向をメンバーに表明。

結果的に“やしちゃん”はバンドに残ることになったものの、バンドは一年間の活動休止に陥ったわけです。

【空中戦】はこの活動休止期間中に“アヴちゃん”によって書かれました。

その歌詞の内容はメンバー脱退騒動に迫るものであり、特に実際に脱退した“ギギちゃん”に向けられたものです。

この記事ではそんな脱退したメンバーに向けられた【空中戦】の歌詞を解釈していきます。

別れの歌

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夢見る少女が大人になっても 忘れないでねあの時あの気持ち
日が暮れそうにもどかしい恋でも 宝物だと思える日が来るよ

出典: 空中戦/作詞:薔薇園アヴ 作曲:薔薇園アヴ

【空中戦】はかつてのメンバー“ギギちゃん”との別れの歌です。

メンバーとの別れを失恋になぞられて歌詞が展開していくので失恋ソングともとれる歌詞になっています。

この冒頭の歌詞では、かつての純粋に夢見てたころの気持ちを忘れないで、と語りかけています。

恋愛をしていたら色々ともどかしいこともあるでしょう。バンド活動も然りです。

その末に別れてしまっても、かつての気持ちや過ごした日々はきっと宝物になると歌われています。

悲痛な叫び

信じあっていた二人