流行語「やめろと言われても!」「ヒデキー!」
70年代の一大アイドルブームを起こした「新御三家」の一人西城秀樹さんが、2018年5月16日お亡くなりになりました。
享年63歳という若さでこの世を去った昭和のスーパースターは数々の大ヒット曲を送り出してきました。
今回は激しいアクションと掛け声が流行語にもなった「激しい恋」のご紹介です。
ペンライトは西城秀樹が最初
西城秀樹は、日本で最初にスタジアムでコンサートを開催した歌手ということをご存じですか?
「激しい恋」発売の1974年は、その記念すべき大阪球場での日本初コンサートが開催された年でもありました。
他にもコンサートでペンライトを使った仕掛けを演出したり、蹴り上げが簡単にできるスタンドマイクの起用も西城秀樹の発案。
しかし商業用に新案特許を申請していないため、西城秀樹の発案として商品化はされませんでした。
そのことを悔いてか、後のインタビューで「西城さんが最初でしたね」と言われるだけじゃなく「西城モデル」と言われる農業グッズを開発したい。
そういって、脳梗塞の後遺症のリハビリを兼ねて始めた農作業の道具を「ブルースカイブルー」のモチーフ「青」に色付けしたそうです。
西城秀樹の激しい振り付けはこの人によって生み出された!
一の宮 はじめ(いちのみや はじめ 、1940年 - )は、日本の振付師、演出家。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/一の宮はじめ
新御三家として爆発的な人気を博していた西城秀樹でしたが、エネルギッシュなパフォーマンスで一躍有名になった陰には振付師一の宮はじめの先見の明のおかげ。
当時、野口五郎は歌唱力の凄さ、郷ひろみはマスコットの様なキュートさで売っていましたが、デビューしたばかりの西城にはトレードマークがありませんでした。
そんな時、アイドル達の振り付けを手掛けていた一の宮はじめの元に、西城のマネージャーが駆け込み、なんとかして西城を売り出したいと相談があったそうです。
一の宮は、西城秀樹の長身でワイルドな容姿をアピールする、ダイナミックなパフォーマンスでセクシーさを売っていくべき!とアドバイス。
以降、一の宮は西城秀樹の楽曲にシンプルだけれどセクシーで激しさを表す振付をしてきました。
「激しい恋」はタイトルもさることながら、冒頭から飛び出す「やめろと言われても」に合わせた独特の振り付けと、観客の「ヒデキ―!」のレスポンスが印象的な曲。
オリコンチャートでも週刊第2位を記録、第7回有線大賞・大衆賞受賞するなど大ヒット曲となりました。
ヒデキのエネルギッシュな振り付けの数々!
こちらの映像では西城秀樹のセクシーでパワフルな振り付けの数々がお楽しみいただけます。
「激しい恋」歌詞とコード紹介!
ワイルドな歌詞も注目
Em Em Am
やめろと言われても 今では遅すぎた
Am C B7 B7
激しい恋の風に 巻き込まれたら最後さ
Em Em Am
やめろと言われても 一度決めた心
Am C
この身を引き裂くまで
B7 B7 Em
恋に焦がれて 焼かれて
出典: 激しい恋/作詞:安井かずみ 作曲:馬飼野康二
歌詞や曲調を見ても西城秀樹のデビューキャッチフレーズだった「ワイルドな17歳」はしっかりと息づいています。
野口五郎の楽曲は抒情的で、日本の古典的な印象を植え付けるナンバーが多く、郷ひろみはそのかわいいマスクで何となく男性を意識させないキュートさが特徴。
この二人に比べると、たしかに一番ワイルドで男らしいですね。
歌詞の内容も、身が引き裂かれるまで突き進む!もう始まってるから引き返せない!という男の度胸を感じさせます。
恋がかなうならどんなことでもする
G Am
もしもこの恋が(もしもこの恋が)かなうならば(かなうならば)
Bm C
どんなことでもするだろう
D B7sus4 B7 Em Am
僕の人生 を 変えてしまうのか
B7 Em
黒い 黒い 瞳の 誘惑
出典: 激しい恋/作詞:安井かずみ 作曲:馬飼野康二
女性のアイドルのファンにレスポンスする風潮は、麻丘めぐみやキャンディーズなど一般的になっていましたが、男性のアイドルにレスポンスをするのはまだまだ希少。
郷ひろみの「男の子女の子」と「GOGO!」がはしりだったとすると、西城秀樹の「激しい恋」はその次を行く流行ですね。
ファンがアイドルの歌詞にレスポンスできる’’コール&レスポンス’’の参加型の楽曲は、非常に盛り上がります。
歌手と自分が対話をしたような一体感が生まれ、ファンにとっては感情移入できる最高のひと時。