傷跡はかくさないで
絶望も武器にして
生きると決めたんだよ

出典: ポラリス/作詞:田邊駿一 作曲:田邊駿一

主人公は、これまでも戦っていた経験があるのでしょう。

その時体についた傷跡だって、辛い記憶だってたくさんある筈です。

守りたい人を守れなかったり、自分を助けてくれた人を失って打ちひしがれたりしたこともあったのかも。

果たせなかった約束だってあるでしょう。

しかし、それをひた隠しにする必要はありません。

「傷は男の勲章」という有名な言葉があるように、傷跡や辛い過去は今の自分につながっています。

自分を作ってくれているのです。

その証があることで、主人公はもっと強くなれるのでしょう。

過去は変えられなくても、未来は変えられるかもしれません。

傷跡も絶望も全部バネにして、時には武器にしながら主人公は約束を守るために戦います。

いなくならないで

精一杯この涙かきわけて
君に全てをあげるから
お願いどうか消えないでくれ
あの日「守る」と決めた
約束はこの胸に

出典: ポラリス/作詞:田邊駿一 作曲:田邊駿一

主人公にとって大切な人である「君」には、消えてなくなってしまう危機が迫っているのでしょう。

当然、絶対にいなくなってほしくありません。

そうなるのが怖くて、悲しくて主人公は涙が出ます。

今度こそ守りたいから、救いたいから泣きながらでも前に進むのです。

危機から回避するために、今全速力でその人のもとへ向かっているのでしょうか。

途中現れる敵も倒しながら。

先程の歌詞でもあったように、自分を引き換えにしてでも助けたいという思いが伝わってきます。

今度は自分が守る番

主人公だって、何も最初から誰かを守るヒーローだったわけではありません。

誰だって、最初は守られることばかりだった筈です。

時には自分が弱かったばかりに、守ってくれた人を失うことになってしまうこともあるでしょう。

それは主人公の中には「絶望した過去」として残っているかもしれません。

しかし今の主人公は、その絶望をも武器にすることに成功しました。

もうあの頃の弱い自分ではないのです。

自分は誰かの犠牲の上に立っている

誰かの懸けた命に
今 生かされながら戦ってる
負けることはもう怖くない
勝ちを諦めるのが嫌なんだ

出典: ポラリス/作詞:田邊駿一 作曲:田邊駿一

主人公はある意味、誰かの犠牲の上に立っています。

その人が犠牲にならなければ、主人公の方が大変なことになっていたかもしれません。

これは多くの人間がそうではないでしょうか。

たとえヒーローと呼ばれる存在でなかったとしても、自分のために命を懸けてくれた人はどこかに必ずいます。

幼い自分を守ってくれた人はたくさんいるのです。

とはいえ、「あの時自分がもっと強ければ」「諦めていなければ」と主人公は自分を責めたでしょう。

今はそれを乗り越え、失敗することを恐れなくなりました。

その代わり、諦めないことを決意します。

あの時のように、もう大切な誰かを失いたくないからですね。

今度は主人公が守る番です。

君の笑顔のために

もう絶対逃げたりはしないから
なりたい自分(ボク)で挑みたいだけ
しょうもない綺麗事だとしても
君が笑ってくれりゃいいんだ

出典: ポラリス/作詞:田邊駿一 作曲:田邊駿一

弱かった頃は、怖いあまり全てを投げ出して逃げていたかもしれません。

ですがそれは、本当に望んでいたことではありませんでした。

あの時のように、もう逃げることはしないと誓います。

「なりたい自分」とは逃げない自分であり、諦めない自分ということなのでしょう。

主人公はそんな存在でありたいのです。

もしかしたら「そんなの綺麗事だ」などとバカにしてくる人もいるかもしれません。

しかしそれでも良いのです。

何故なら今の主人公がやるべきことは、大切な人を守ること。

それさえできれば、何を言われたって構いやしないと思っています。

大切な人のために

後半は「強さとは何なのか」が語られています。

本来、力とは何のためにつけるものなのでしょうか。

今までの歌詞で主人公が何のために戦っていたのかを考えれば、答えは簡単ですね。