「あきらめよ」と諭す回路に
君がそっと侵入してきて
何食わぬ顔で 夢をチラつかす
上手に包んで仕舞ったものが
「飛び出したい」と疼いてる
痛い記憶を最後に寝たふりしていたくせに

出典: CANDY/作詞:桜井和寿 作曲:桜井和寿

物語の主人公は「君」の事を想い、やっぱりその先に夢があるんじゃないかと、あきらめきれない想いを抱きます。

冷静に考えればそれが「いけないこと」だとわかっていても、自分の本当の気持ちに嘘は付けないもの。

この主人公の様に、無理やり本心を押し殺してしまった経験を持つ人は案外いるはずです。

「上手に包んで仕舞った」という表現からは、「そうすることが一番良い選択だった」と、自分の行為を強引に肯定する気持ちが含まれているように感じます。

それでも、結局胸の奥底にある感情は動き出し、また自分を苦しめます。

主人公が抱えるのは「禁断の恋心」?

柄でもないけど 会えると嬉しいよ
悩んだ末に想いを飲み込む日々
ほろ苦いキャンディーが
まだ胸のポケットにあった
気付かせたのは君

出典: CANDY/作詞:桜井和寿 作曲:桜井和寿

大切な人を想い、その人に会える嬉しさを噛みしめる主人公。

それは「叶わぬ想い」なのか、または「抱いてはいけない想い」なのか。ここでも正直になれず、その想いを飲み込んでしまいます。

歌詞の内容は、ファンの間でいろいろな憶測を呼んでいて、中でも「この主人公は禁断の恋をしているのではないか」、と解釈する方が多いように感じます。

それは、友人の恋人に対する恋、パートナーが既にいる人間が抱く別の恋心、などでしょうか。

また、タイトルにもなっている「CANDY」は本来甘酸っぱい味を連想させるものです。

ここではそれを「ほろ苦いキャンディー」と描写することにより、そこから「本来甘いけれど自分にとってはそれが苦くも感じられる」という、主人公の気持ちが読み取れます。

キャンディは、そんな「恋する気持ち」を表しているように思えます。

多くの事を求め過ぎて
出来るだけ側に居たくて
そんなことをしてる間に息が詰まる
大抵人はこんな感じで
大事なもんを失うんだろう
そして凝りもせず 君を欲しがってる
みっともないけど すべてが愛しいよ

出典: CANDY/作詞:桜井和寿 作曲:桜井和寿

相手を求める気持ちと、それが叶わない気持ちの間で揺れ動く感情。

「大抵人はこんな感じで~」以降の表現は、桜井さんが書く「共感できる歌詞の代名詞ともいえるような内容です。

Mr.Children楽曲の魅力となっているのはこの歌詞で、誰しもが何気なく経験している場面を言葉で切り取って、こんな風にメロディに乗せて伝えてくれます。

「大事に思うがゆえに息苦しくなる」という矛盾と、「それでもやっぱり欲しくなってしまう」という、人間の身勝手さを描いた歌詞が胸に刺さります。

歌詞からさまざまな解釈ができる「CANDY」

【CANDY/Mr.Children】解釈が難しい揶揄曲?!○○をキャンディに例えた歌詞を考察する☆の画像

Mr.Children「CANDY」についてまとめてみました。

愛する人を想って悩む主人公の感情を表した歌詞は、聴き手によってさまざまな解釈ができるはずです。

心休まるピアノのサウンドと共に、みなさんも是非歌詞の世界を読み解いてみてください。

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