椎名林檎のデビュー作を振り返る!カップリング曲に込められた想いは?

【すべりだい/椎名林檎】歌詞の意味を徹底解説!すべり落とした恋に思うのは後悔…"最後の遊び"が切ないの画像

今回紹介するのは椎名林檎の「すべりだい」です。

1998年5月27日にリリースされた「幸福論」は彼女のデビュー作。

そのカップリングとして収録されているこの曲は、長きに渡る椎名林檎の原点を担う1曲だと言ってもいいのではないでしょうか。

2018年現在、丁度20周年を迎えた彼女を巡って「幸福論」を今一度振り返るファンの流れのようなものもあります。

これは「すべりだい」の魅力も知ってもらえるまたとないチャンス!

この満を持したタイミングで今回記事を書かせていただきましょう。

カップリングということもあって代表曲と肩を並べる印象はあまりありませんが、どうやら彼女にとってはかなり重要な1曲だという話です。

本当は表題曲にしたかった?

発売に関して、椎名本人は本楽曲ではなくカップリング曲として収録されている「すべりだい」をデビューシングルの表題曲として発表したかったが、スタッフ側に勝手に決められ、「幸福論」がデビューシングルとして発売されることになったと語っている。

出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/幸福論_(曲)

なんと椎名林檎自身は「幸福論」ではなく、「すべりだい」を表題曲にしたかったというのです。

楽曲を聴けばそれも納得。どこか可愛らしいような、切ないようなメロディがなんとも耳に残ります。

そして「幸福論」との歌詞の前後関係も彼女が「すべりだい」を1曲目にしたいと思っていた理由ではないでしょうか。

どちらも実体験に基づいた歌詞が綴られている

表題曲「幸福論」は、椎名が福岡に住んでいた時に交際していた男性のことを綴った楽曲で、今後の交際について悩んでいた時の模様を歌詞に反映させたものであり、カップリング曲の「すべりだい」の続編に位置付けられる。

出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/幸福論_(曲)

これもまた耳よりな情報ですね!

「幸福論」「すべりだい」の2曲はどちらも椎名林檎の実体験に基づいて作られたものだったのです。

実体験を歌っていると聞くと、よりそのアーティストの内側を垣間見ているような得した気分を覚えます。

若かりし頃の彼女がどんなことを考えていたかというのは、椎名林檎に憧れるファンとして是非知っておきたいところですね!

ここから歌詞の内容を中心にこの曲を紐解いていきます。

デビュー当時を振り返るとあの人の名前も

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楽曲の考察に入る前に興味深いエピソードを一つ。

デビュー当時の椎名林檎を語る上で、欠かせない人が1人居ました。

aikoは椎名林檎と同じ1998年のデビュー。

同じ年のデビューというだけでアーティストとしてのイメージも全然違うし、一見関わりのないように思えるこの2人。

実は当時お互いに切磋琢磨し合ったライバル同士なんですよ!

デビューより前からお互いを知っていた2人

椎名林檎のデビューは彼女が19歳のときですが、高校2年生の17歳の頃にはすでにaikoと出会っていたと言います。

というのも、2人はお互いに10代限定の音楽コンテスト「TEEN'S MUSIC FESTIVAL」の全国大会に出場していたんです。

そのときグランプリを獲ったaikoのことが椎名林檎の中には強烈に残っているとのこと。

この後時を同じくしてデビューした2人に運命のようなものを感じませんか?

今回の曲をリリースしたときも、きっと彼女の視界にはaikoの姿がちらついていたのでは…そんなことを想像しながら聴くのもまた一興です。

「すべりだい」の音のイメージを共有!

本当はMVなどがあると良かったのですが、カップリングということでそれも残念ながら見当たらず。

文章でそのサウンドを少し共有しておきましょう。

音のイメージも歌詞により臨場感を与えてくれますよね。

ポップス寄りか…と思いきや

楽曲を彩るのはアナログを思わせる温かみのあるシンセサウンド。

ロックなイメージが強い椎名林檎ですが、この曲に至ってはかなりポップス寄りです。

ベースも今となっては亀田誠治氏が鉄板となっていますが、この曲は渡辺等氏によるプレイ。

派手に前に出てくる亀田氏のベースに対して、渡辺氏はかなりどっしりとした印象です。

ポップス寄り…とは言いましたが、楽曲が後半になるにつれて荒々しく歪んだギターも登場。

やはり彼女の真骨頂はロックです。

激昂するギターサウンドがその声に心地良く溶け込みます。

気になったという方は、配信ダウンロードなら手軽に手に入るのでオススメですよ。

そしてここからいよいよ歌詞の項に突入していきます!