「名前のない青」について
アニメのEDに起用
名前のない青は、2020年1月5日からNHKでスタートしたアニメ「映像研には手を出すな!」のエンディングテーマに起用されました。
このアニメは女子高生三人がアニメ製作に奮闘する漫画が元となっています。
自分の生きた痕跡をいかに残すか。
自分とはなんなのかを考えたり、見つめ直すきっかけになる内容のアニメです。
神様、僕は気づいてしまったの魅力がわかる一曲
この曲を聴くだけで神様、僕は気づいてしまったの魅力を十分に感じられるでしょう。
そして、今回特に彼らの魅力が現れていることがあります。
それは、一つの曲にタイアップアニメのテーマを含ませつつ自分たちの伝えたいことも表現できるところです。
MVにも注目

MVでは、演奏はもちろんですが色も注目して欲しいところです。
イントロではメンバー全員と舞台が白黒で統一されています。
曲が進むにつれてタイトルにもある青をメインとした色が加えられていくのです。
カラーになっていくことの意味は、歌詞の内容や意味を把握していると理解できると思います。
誰もがもつ幼さが表現されている一番の歌詞
うまく表現できない自分から溢れ出す感情
孤独の内に溜め込んだ空想の類
どうしたってずっと言葉にできずに
幼さ故、小さなこの両手から溢れて
ついにはキャンバスを埋め尽くした
出典: 名前のない青/作詞:和泉りゅーしん 作曲:和泉りゅーしん
自分の中に浮かんできたいろいろな想いが、抑えきれずに溢れ出してしまう。
そして、それは自分のイメージとは違う形で出てきてしまった。
そんな内容の歌詞です。
ここでは自分から不意に出てきた感情を、マイナスのイメージと捉えられます。
人には言えない理想、願望、想いを伝えられずにいて、自分という孤独の内に留めていた。
しかしそういった空想の類が幼さ故に、我慢できずに抑えきれなくなってしまう。
自分の想いを抑えられないのは幼さ故とされています。
これは、年齢関係なく人間的にと捉えていいでしょう。
大人になったからといって、気持ちを完全にコントロールなんてできないですから。
そして理想とは違う形で自分色ができてしまった。
自分が感情を表現することを、キャンバスに色を描くことと重ねています。
しかしそれは溢れ出してしまったということなので、自分の意図してなかった形でした。
そこで初めて自分の感情を知る
水平線から滲むようで
冷え切った頬を伝うような
暖かなその色が僕の声になっていく
出典: 名前のない青/作詞:和泉りゅーしん 作曲:和泉りゅーしん
自分の中に浮かんできたいろいろな想いが溢れてきて、抑えきれずに溢れ出してしまう。
今まで自分の内側に溜め込んでいたから、なんの起伏もなかった感情はまるで水平線みたい。
そこから滲むように出てきた感情が、すっかり冷えた頬を伝ったといいます。
それは、自分が内に溜め込んでいた感情でした。
そしてここで初めて自分の感情に気づいたのです。
その色は本当の自分の感情が強くこもった色でした。
外に出してはいけないと思い内に溜め込んでいた感情は、意外にも綺麗なものでした。
そして僕の声になっていくという表現から、少しずつそれを受け入れていく様子がわかります。
これは聴いてる人に自分を表現しないなんて勿体無いよと伝えたいのでしょう。
表に出して初めて良さがわかることもあるんだよと。
この続きには、自分を表現できたその先が歌われています。