「I」はどれに収録されているの?
「ミスチル」の名で愛され、崇拝されるバンド「Mr.Children」の曲である「I」。
本曲はシングル曲としてはリリースされておりません。
アルバム曲として収録されていますので、お探しの際はお気をつけください。
そのアルバムは、クジラのジャケットが特徴的な2010年リリースの16thアルバム「SENSE」。
2008年の前作「SUPERMARKET FANTASY」以来、2年振りのアルバムリリースになります。
映画などの主題歌でキラキラした歌の印象も強くなったミスチル。
しかし「HANABI」や「GIFT」をイメージしながら「I」を聴くと…驚きますよ?
「I」ってどんな曲?
アルバム「SENSE」には先行配信限定シングル「fanfare」も収録されています。
「fanfare」は映画「ONE PIECE FILM STRONG WORLD」の主題歌。
このイメージとはむしろ真逆な、ダークな曲から本アルバムはスタートします。
その曲こそ、今回紹介いたします「I」!
曲のタイトルの「私」という言葉と「ダーク」をつなげると、歌詞の内容も予想がつきませんか?
自分自身と向き合ったときに見えてくる人間の卑しい部分が書かれています。
ギター&ボーカルの桜井はきっと自身のことを書いているのでしょう。
しかしこの歌詞、想像以上に我々リスナーの胸にもグサッと刺さります…。
人間は一人ひとり個性が違うことに間違いはありません。
しかし、本質的なところでどこか同じようなところがあるのでしょう。
その中でも、特に「イタい」ところを毒々しく突く歌詞が連続します。
このような曲をアルバムの1曲目に持ってくるとは…かなり攻めていますね!
LIVE動画はこちら!
百聞は一見(一聴?)に如かず。
まずは実際に曲を聴いてみましょう。
現在YouTubeのTOYSFACTORY JPの公式チャンネルでは「I」のLIVE動画が公開中!
アルバムリリースの翌年2011年に行われた「Mr.Children Tour 2011 "SENSE"」のものです。
どこか「深海」などを彷彿とさせるダークさ。
静かなAメロから一気に激しいサビへ…。
背景に映るピエロは何を意味しているのでしょう?
見どころ満載となっております。
「I」の歌詞を徹底解説!
大変長らくお待たせいたしました。
それでは「I」の歌詞の解説を始めてまいります!
繰り返されるやり取り
もう いいでしょう!?
これで終わりにしよう
ねぇ どうでしょう!?
君だってそう思うでしょ!?
出典: I/作詞:Kazutoshi Sakurai 作曲:Kazutoshi Sakurai
冒頭から感情的なセリフが登場する幕開けとなります。
会話をしている相手は一体誰なのでしょうか?
それは、鏡に映った自分自身。
「どうしてあんなことをしてしまったんだろう。」
「また同じことをしちゃっているじゃないか。」
今までの姿勢と向き合い、言動を振り返るとそこには後悔することがたくさん。
でも実際は分かってはいる。
心の底でダメなことだとは分かってはいつつも、やめることができない。
言っていることとやっていることが明らかに矛盾しています。
一人の人間の内面と外面のギャップ、葛藤が描かれております。
何様だ?
散々 好き勝手生きてきて
まだ何を欲しがってるんだい? 天国(ヘブン)かい?
出典: I/作詞:Kazutoshi Sakurai 作曲:Kazutoshi Sakurai
人間は欲望の枷(かせ)を外すと、どこまでも貪欲になります。
手に入れられると分かってしまうと、とことん追い求めてしまうことも…。
社会というグループの中で生きている上、人間は他人と共存しています。
そんな中で自分勝手を極めると、他者に迷惑がかかるのは当然のこと。
それでも、狡猾にやりくりをしたら欲しいものが手に入るのかもしれません。
邪(よこしま)な道で望むことをすべて叶える自分なんて、一体何様なのでしょうか?
スーパーで泣き喚いたら、きっと親はお菓子を買ってくれると学習する子供。
悪いことをしても、涙を流して見つめると男性は許してくれるものだと理解する女性。
このような光景は日常的にどこでもありそうですね。